更新情報を兼ねた 情報公開ものがたり日誌 2006 昨年までの日誌はこちらから |
◆情報公開をキーワードに、様々な問題を掲載しています。 ◆一定のテーマにまとまれば別ページに掲載します。 |
――2006.11.21(火)―― 辰巳ダム交渉/資料問題で前進? 辰巳ダム建設事務所から電話があった。交渉時に机に広げられた資料を入手するのにも「情報公開請求をしてくれ」という5月21日のおかしな資料の扱い(別ファイルで紹介済み)について新しい判断が決まったという話だった。 説明時の資料について交渉場所にコピー機があればコピーは可。写真を撮るのも可。ようするに情報公開請求は必要ない、ということ。現に見せているのにその資料を情報公開請求しなければ入手できないというムチャが撤回されたわけである。当たり前のことで、情報公開条例に関しては私が主張していた通りの判断になったわけだ。なおコピー機がない場合、地権者に説明責任の範囲で無料提供するのが本来のあり方だと思うが、これは実費負担していただく、という説明であった。 こんな単純で常識的な結論が出るのに6カ月もかかるとは、このお役所の固い体質が見て取れる。 交渉にあたるすべての地権者に文書で通知すべきだと要請した。 森づくり新税、検討委員会で了承 これまたおかしな新税のその後。パブリックコメントが締め切られ、101通の意見があったという。20日までにはホームページ上で意見のまとめを載せると森林管理課からの話だったが、未だなし。 検討委員会が15日開催され、森づくり新税をもりこんだ最終報告案が了承されたという新聞報道があった。これまた県の記者発表資料に事前掲載のない密室審議。誰も傍聴ができない。 掲示板でいろいろ意見交換している。これは必見。 昨日NHKが全国の自治体で同様の新税導入を特集で紹介していた。神奈川県の場合、県内全域で200回の説明会を重ねていたとのこと。その対象は主に税金を払う都市住民を対象にしている。これに比べ石川県は金沢市や小松市など数都市で各1回開催しただけ。参加者は森林関係者。県民のほとんどはナシのつぶて。 |
――2006.10.27(金)―― ヘンだぞ、森林管理課 いしかわの森づくりに目的税を導入しようとするため森林管理課はパブリックコメントを求めた。締め切り日(18日)に意見を提出した。意見の中で「パブリックコメントを募集するページに、基礎情報である「いしかわの森づくり検討委員会」へのリンクがない」と批判した。 おかしことに、その後、少なくとも2回、案内が変更になった。 検討委員会へのリンクが追加され、後日、検討委員会の解説と、各回へのリンクがまた追加された。 コメント募集を締め切ってから、案内ページを変えるなんて、これ証拠隠滅でしょ! 掲示板(181、182)に、とりあえず紹介した。 |
――2006.10.18(水)―― 新辰巳ダム計画で申し入れ 「犀川の生態系を破壊し、金沢の治水計画を大混乱させる」との申し入れを行った。テレビや新聞が来ていた。別ページに紹介。 石川の森づくり新税で意見提出 「これからのいしかわの森づくりと森づくりの税案」に対する県民意見募集(パブリックコメント)、今日が〆切日。意見書をまとめて提出した。別ページに紹介。 この新税創設について県議会で特別集中審議も行われていて、多くの議員から批判が出ていて、今回のパブリックコメントの意見集約も参考にして議論が続くようである。本ホームページをみて県に意見を提出した方もおられた。感謝。 |
――2006.10.7(土)―― 隠されたJR橋周辺のページ新設 どう考えてもおかしなJR橋周辺の堤防の状態。昭和47年から始まった犀川中小河川改修事業で整備が終了したはずなのだ。これから収集される資料も含めて検討するためにページを新設した。 ◆新設:JR橋付近の危険箇所を考えるページ もう一つの隠されているネック「犀川JR橋」 |
――2006.10.6(金)―― 県が森づくり整備に新税/コメント募集中 ファイル「新税創設の結論は最初から決まっていた」で整理したが、県は森づくり財源をつくる目的税新設について、コメントを募集している。 県のホームページにある。(10月18日〆切) http://www.pref.ishikawa.jp/shinrin/moridukuripub.html 問題点で整理したように、これは詐欺的手法による制度悪用である。昨年度の県行財政改革大綱に新税創設をうたっているにもかかわらず、委員会で委員の質問に「まったく白紙だ」と農林部長が答弁していた。それに、森林整備に多額の費用がかかることと新税創設は、本来、関係のない話で、知事の決断と議会の承認だけで可能jな話で、議会が本来の議論の場であろう。説明責任を回避するために「委員会で結論を出させた」という茶番のような話だ。これに迎合した検討委員会の委員のみなさんにも情けないかぎり。議会では与野からも批判が出されているという。議会のチェック機能を果たしてほしいものだ。 《特記事項》県の検討委員会ホームページに議事要旨しか載っていないため、議事録の提供を求めたところ「議事録は作っていない。テープもない」と言われた。そんなはずはあり得ないので、公開請求をしたところ、立派な議事録が公開された。こういう初歩的な情報公開の姿勢もない職員の存在や課の体質を情けなく思う。公開の場で職員から謝罪されたが、情報公開制度を知らない人ならばあきらめているだろう。裁判になれば慰謝料を支払わなければならないケースである。 JR橋で県の資料を整理した 平成6年に、セントラル航業が調査した資料で、JR橋周辺の左岸(本江町)が、右岸(大和町)より、174cm低いことがわかった。河川縦断図をみると、そのおかしな様子がよくわかる。 ◆「資料では JR橋 左岸堤防が174cm低い」 ◆「不思議なJR橋付近 堤防差は185cmもある」 |
――2006.10.3(火)―― 辰巳ダムデザイン検討委員会最終回 10月4日、辰巳ダムデザイン検討委員会の最終となる検討委員会が開かれるという。(県の記者発表) 去る9月23日、有志で模型実験の映像をもとに考える会を持った。立体模型を厚紙で作った。ほとんど誰も知らない新しい辰巳ダムの「形」である。平面で見るのと違い、様々な問題が浮かび上がる。とりあえずこの応急立体模型と県の実験から画像を紹介し、このとんでもない異様な辰巳ダムの姿を検討していこうと思う。(◆別ファイルにした) この検討委員会の資料は非公開とされたため、全体像がまだわからない。 (異議申立は、審査会に諮問された。) おそらくこの最終的な辰巳ダムの形が確定すると、県は国交省に事業認定の申請の暴挙に出ると思われる。 不思議なJR橋付近の堤防高 左右の差は185cm 両岸の堤防高の差が大きいところが鞍月用水堰上流の他にもあった。先日思いついて訪ねて計ってみた。185cmも左岸が低い。JR北陸鉄道鉄橋(JR橋)直下である。左岸(本江町)、右岸(大和町)。 JR鉄橋は、かなり古い。橋脚の土台も昔のままだろう。鞍月用水堰上流と同様のことかもしれない。この不思議なことが県の河川カルテに載っていない。犀川の整備を検討したはずの委員会でも触れられたことがない。 この堤防の差は、洪水の流量にすると500m3/秒。辰巳ダムの調節量より大きい。(◆詳細は別ファイルにした。) 超々大規模地すべり地・鴛原の地図 県が、地質資料として使った一番新しい地図が等高線などが現地と違うため資料の請求をし、説明を求めていたが、県の説明は二転三転。これでは埒があかない。金沢市へ事情を説明し、航空写真が特定できるか相談した。いま公開の手続きを進めている。 この航空写真等は、情報公開条例の手続きではなく、測量法44条の規定で、使用目的などを書いた「測量成果等使用承認申請書」を提出しなければいけない。 なお、目的の(1/1000)の地図は、金沢市が平成11年に作成していたものと判明した。しかし金沢市は、3年ごと航空写真を撮っているとのこと。最新の写真は昨年撮られていた(1枚が300MBの画像ファイル。これを処理できるパソコンが必要)。費用は実費。電子情報は実質無料。 3年ごとの地図にしているのは市街地部分の道路や民家部分で、山林などは最新でも、昭和11年度現在の等高線となっている。 金沢市のこうした作業は「地図情報開発推進プロジェクト」がまとめた指針に基づいているという。担当は情報政策課。 航空写真が入手できれば、3年ごとの写真を重ねることで地すべりや斜面崩壊などの現象を確認することも可能である。鴛原の斜面崩壊の年度もわかる。土木部長の県会での答弁が崩れるかもしれない。 (しかしいつもおかしいと思うのは、何でこんなことを一市民がしなければいけないのか?ってこと。不思議である。) |
――2006.9.20(水)―― 辰巳ダムデザイン検討委員会資料 新辰巳ダムの形と機能や欠陥について考えるには基礎資料が欠かせない。洪水が過大に「偽装された」という立場では形など検討するに値しないということなんだが、県の「強制収用が成功」し、「反対が挫折」するとこの形のダムが完成してしまう。デザイン検討委員会の資料を整理するためのページを新設した。 今年度に入って開催された第3回、第4回の資料は非公開とされた。「業者から納品されていないから公文書ではない」という論理である。現に開催された正規の委員会で使用した資料である。議事録も非公開。何で? おかしいだろ? ――と、異議申立をした。 ◆詳しくは、新設ページへ。 異議申立といえば、「知事のスケジュール非公開」の審議はすすんでいるのだろうか? 聴聞会の案内もない。審議会は異議申立をたくさん抱えていて大変らしい。けど中心の鴨野委員長さんは県や市などの委員会をたくさん掛け持ち。小遣い稼ぎと揶揄されても仕方ない状態です。憲法学者として情報公開問題に専念してほしいものです。そして法と社会正義を身につけた後輩を育てていただきたい。 ところで、異議申立が多いのは良いこと?悪いこと? 情報公開が進んでいないってことの証明ですね、谷本知事どの。(◆知事のスケジュール管理問題のページ) 1/1000地図、作成の根拠、二転三転 鴛原の超々大規模地すべり地の最新といわれる1/1000の地図に北電の鉄塔擁壁や崖崩れの痕跡がなく、あきらかに現状と違う。何を根拠にこの地図が作られたか元資料を追いかけているが、県の公開資料からわからない。担当者の説明も二転三転。続報を待て。 |
――2006.9.18(月・祝)―― 森づくり検討委員会への疑問 この委員会で森林整備のため新税を創設する方向を決めている。この全課程をみると、まるで詐欺的手法の県民騙しではないか?別ファイルにまとめた。(◆問題提起:「新税創設の結論は最初から決まっていた」) 資料がいっぱい 8月末から公開された一連の資料を整理している。 ・H12年度 地形測量業務委託報告書 明らかに地崩れがない鴛原の1/1000地図作成の根拠を求めたところ公開された資料。地形測量で地番ごとの面積を調査していた。何のための調査か?土地の金沢市の航空写真を借りたというがその根拠は何か?後日説明するという。 ・H17年度 犀川の流量結果資料と入札資料(水文調査資料) 昨年の台風23号の時の流量が果たしてどれだけか? ・今年7月19〜21日の暫定流量(水文調査資料) ・県内土木事務所保管のH17年度の流量調査(水文)資料 |
――2006.8.31(木)―― 辰巳ダムのページを整理した。 水余りと脱ダムの時代には旧来のダムは生き残れない。ダムに固執する守旧力が新しく「穴あき(治水専用)ダム」なるものを「開発」した。 辰巳ダム問題を通して「穴あきダム」一般を俯瞰する必要があろう。辰巳ダムのページを整理し、穴あきダムのページも新設した。 |
――2006..8.30(水)―― 辰巳ダムの模型実験検討会資料 アイ・エヌ・エーの実験施設で新辰巳ダムの模型を作って実験をしていた(3月2日・つくば市)。この辰巳ダム水理模型実験検討会で使われた資料や議事録が公開された。平常時の穴の大きさも明らかになった。縦1m×横3mである。議事録のテキスト部分を抽出して紹介(◆水理模型実験検討会議事録/別ページ)。 穴あきダムの欠陥である流木対策はどうか? 洪水流入口(洪水吐呑み口)の前にスクリーンを張り、ダム上流の山腹斜面の管理が必要と指摘される程度。議論のほとんどは洪水が90度カーブする流勢と減勢工の形と景観に終始。 辰巳ダムが先例として参考にした島根県・益田川ダムはどうか。 穴あきダムの欠陥として流木問題をかなり意識している。流木を流す実験までしている。ただ、この実験は、模型に100本の丸太を流し、5本(5%)残ったから問題ない、というおかしな実験である。実際の流木は電柱のような丸太ではない。崖崩れで削がれた森林の一部が流木となる。根もあれば枝もある。絡めば巨大な塊となる。 この報告は、京大の角哲也氏(工学研究科)が「治水専用(穴あき)ダムに関する考え方について」という報告でまとめている(pdfファイル)。この先生、福井県の新足羽川ダムづくりのメンバーで、穴あきダムの報告をしたものだが、メリットだけ書き、デメリットについては全く触れないという不思議な報告書である。新足羽川ダムも穴あきダムとして復活計画中。 益田川ダム、辰巳ダム、足羽川ダム、3ダムの概要を見るだけでも、穴あきダムの欠陥が鮮明に見えてくる。 |
――2006.8.27(日)―― Google Earthで金沢を見る ただの「観光旅行」にもいい Google Earth であるが、問題意識をもってみると新発見が続々。金沢市に完成した山側環状道路周辺を巡ると犀川、浅野川の遊水池が見事に消えていることがわかる。1年ほど前の衛星画像である ◆新設「Google Earthでみる金沢」 アメリカシロヒトリの農薬散布を求める声 ちょっとした気遣い、観察で防げるアメリカシロヒトリやチャドクガ駆除。今年、小立野あたりで農薬散布を求める声が高くなっているらしい。 4年前、アトピーや農薬過敏症などの市民からの訴えが農薬散布を中止させたが、一部町会では相変わらず農薬散布を続けてきた。わが町内も毎年「消毒」と称して散布を続けてきたが、アメリカシロヒトリは生き残ってきた。農薬散布はアメリカシロヒトリ駆除にはあまりならないし、逆に人間への健康被害や環境破壊をもたらす方が懸念される。 戦後、農家で使われた農薬のため農業後継者がたくさん生命を落としたことを忘れてほしくないものだ。 ◆金沢市の街路樹等害虫駆除の安全性に関する研究会報告 ◆金沢市のアメリカシロヒトリ農薬散布の基礎資料を掲載 |
――2006.8.23(水)―― 掲示板が攻撃された 半月前、掲示板が何者かに200件ほど連続書き込みされ、その対策で大変だった。プログラム改良で防止措置をとった。閉鎖に追い込まれた掲示板も多いようだ。これを「掲示板スパム」というらしい。このサイトに詳しい。◆掲示板改造支援サイト 7月の大雨/県河川情報システムがパンク 7月17〜19日の大雨。犀川下流でも避難準備情報発令?で混乱が起きた。示野橋下流左岸・二塚地区に避難準備情報が出されただけなのだが、寄せられてくる話では、右岸の地区や浅野川近くの地区にも真夜中、消防車?が避難を呼びかけて走り回った。よく聞き取れず、単なる騒音になっていた。 示野橋測水所と下菊橋測水所の水位をグラフ化してみた。 また、県の河川情報システムがパンクし、現在も防災情報が動いていない。 犀川最大の危険個所・鞍月用水堰近くに今年4月、水位計が設置され、県の河川情報システムに載ったのはいいのだが、肝心の危険水位の数字が空白。避難しようにもその根拠が分からない。 金沢市がいま全戸に配布している「犀川、浅野川洪水避難地図」のお知らせに次の記載がある。 「避難情報のポイント 情報を待つのではなく取る!」 いい標語だが、取ろうにも取れない。どーすればいいんだ!? 実は、新年度に入った直後、城南の水位データが載っていたが何故か消えてしまった。その証拠も紹介。 こうした基礎情報は、県が作成した「河川カルテ」にあるのだが、この河川カルテが信用できない。必要な基礎情報が隠されているのだ。これは別ファイルで検証することにする(=準備中)。 こうした混乱の原因が辰巳ダム計画にある。過去最大洪水の2倍の洪水偽装されたため、他の河川関連の事業計画と調整がとれなくなってしまった。橋の建設(高さ)、堤防整備(高さ、左岸、右岸)、親水整備、河口の護岸工事にまで影響が出ている。 7月の大雨での犀川の様子 県がコンサルタント(アイ・エヌ・エー)に委託した基礎情報を確認するには、豪雨時、現場の水位を確認するのが早い。7月17日と19日深夜、決死の撮影を決行(^_^)v 後日、県の流量データと合わせてみよう。 (◆以上の情報全部、こちらにドカンと紹介) 景観大賞資料の非公開は中立性を損なう 県が景観大賞選考資料の多くを非公開とした理由説明書が届いた。主な点は2つ。@委員名を公開すると今後中立性が損なわれる。A応募した事業者名を公開すると社会的信用、評価を低下させる――とのこと。 反論書を提出した。@非公開こそ中立性を損なう。A事業者名非公開は応募者を選別・差別し、特定事業者へ利益供与効果となる。B顕彰結果は市民県民の意識と乖離があり廃止を。 ◆詳細は別ページ 主計町前の浅野川に巨大斜路工が完成していた! 浅野川園遊会のためだろう大型トラックもゆったり動けるような斜路工が完成していた。流下能力に影響はないのか? 上流からの洪水をを民地に誘導するのではないか? 河道内施設としては異例の大きさ。資料を請求した。 いしかわの森づくりに新税 いしかわの森づくり検討委員会なるものができていた。一度も県の記者発表資料に登場していなかったから、気がつかなかった。突然、新聞で森林整備の財源確保のため税金を新設する方針を目にした。不要不急のムダ使いを押さえるだけで可能な話。委員会の資料に次の3点が結論とされている。 @森づくりのための取りくみを考えた場合、一定の財源規模が必要。 A緊急的に森林整備を図るにしても、一定期間、安定的な財源が必要。 B森林は、県土を災害から守り、きれいな水や空気を育み、二酸化炭素の吸収固定による地球温暖化防止への貢献など多様な機能を持っており、その受益は県民全体が受ける。 それぞれ、その通りだが、だからといってなぜ新税(いわゆる環境目的税)なのかまったく分からない。 県の担当部局が予算を獲得できないため苦肉の策なのだろうが、よく言われているように、「戦略的分野への予算再配分」こそ必要なこと。ここまで森林を荒廃させた原因とその責任を考えていくと自ずから結論が見えてくる。不要不急の公共事業をカットすることだ。その代表例が過去最大級の洪水の2倍以上の洪水を想定した辰巳ダム計画。 ◆しかわの森づくり検討委員会 ◆いしかわの森づくり財源検討部会 最近入手した資料 ・辰巳ダムデザイン検討委員会電子資料(昨年度開催のもの) ・辰巳ダム建設事業景観検討委員会資料作成業務委託報告書(辰巳ダム水理模型実験検討会議事録やビデオ映像など) ・北電との打ち合わせ資料 ……など 最近公開請求した資料 ◆石川県へ ・納品された05年度「河川カルテ」の電子情報 ・05年度水位・流量調査委託報告書、入札資料 ・06年7月の水位、流量暫定値(月報、日報) ・浅野川天神橋下流にある斜路工資料(許認可、流下能力計算書、地元情報、入札資料) ◆金沢市へ ・06年7月17〜19日の取水についての資料 @「大雨に対する待機報告書」 A土木部の対応資料 B水防計画に基づく「事故調査書」「水防活動状況様式」 |
――2006.8.1(火)―― こっそり開く辰巳ダムデザイン検討委員会 7月28日、第4回辰巳ダムデザイン検討委員会が開かれた(メンバー)。過去3回開かれているが、開催の事前発表が極めて異常だ。発表のない時もある。傍聴者を排除する魂胆か? 以下その状況。 第4回の開催(発表は前日):平成18年7月28日 第3回の開催(発表なし):平成18年6月1日 第2回の開催(発表は2日前):平成18年2月2日 第1回の開催(発表は2日前):平成17年11月17日 おかしいのは、それぞれの議事次第をみると、冒頭に「議事の公開の可否確認」とある。傍聴者を「排除」しての究極の技(?)である。委員長は哲学者・玉井信行教授。ざっと資料を見るだけでもいくつか気になることがある。 議事録などは要旨しか公開されていないため、全文を公開請求した。 ◆続きは、別ページへ。 景観大賞資料非公開/県の理由書届く 「いや〜ね金沢」の象徴、金沢駅前の「ガラスドームと仁王門」が昨年度石川県景観大賞に選定された件。「公開」された資料の多くに黒塗り。なんと応募作品一覧も非公開! 情報公開審査会から県が非公開とした理由書に対して意見書の提出を求めてきた。(この問題も元資料とともに掲載したい。) 7月の大雨から見えてくる県、市の防災対策と市民の意識 7/16、17、18,19の4日間は、比較的大雨で、県内加賀市柴山潟で避難勧告が出た。犀川や浅野川でも水位の高い日が続いた。17日と19日は夜中「見回り」に出かけた。中流域の水位を連続的に確認するためだ。治水上のネックも簡単に視認できる。市内の用水の状況も見てきた。 犀川下流では市の防災情報とそれを聞いた町会長の誤判断で無用のトラブルも発生している。行政と市民の防災意識についても知ることができる。=情報整理中。 ミゾゴイの棲息確認 地道に辰巳ダムと自然破壊の調査を続けている森の都愛鳥会の調査に同行した。糞や巣の状況からかなり広範囲に分布していて、犀川本流が餌場だと確認された。これまでは支川の小さな沢が餌場だとされてきたが、今回の調査で、これまでの常識が覆った。辰巳ダム建設がミゾゴイ絶滅に拍車をかけることになろう。 ◆別ページ=森の都愛鳥会の調査の様子と本流の河原の石に残されたミゾゴイの糞、掛けられた巣など。 |
――2006.7.19(水)―― 犀川二塚校下に避難準備情報 前日、加賀市の柴山潟の避難勧告。19日未明、犀川でも避難準備情報発令(っていうのかな?)。19日夜中、犀川、浅野川の水位を確認しようと出かけた。17日の写真と合わせて後日掲載しよう。掲示板に1枚だけ二ツ寺橋の様子を載せた。 被害報道だけでなく… 柴山潟での浸水のこと。過去何度も浸水被害があり、各種排水設備や防潮水門操作など万全の対策が取られていたはず。報道などは被害を大きく伝えるだけで、水害対策機構の問題には触れていない。 ただ北国新聞18日社会面に注目記事があった。「小松梯川 水門閉じず逆流」。一定水位で自動閉門するはずのゲートがゴミで動かなかったという。誰もその操作ができず、みるみる浸水したという。 そういえば、18日のテレビ報道で専門家として登場した玉井信行金大教授が「いろいろな対策があり、お金もかかり、どうするか住民の合意が必要だ」という意味の発言をしていたが、過去の対策にも熟知している先生だから原因は分かっているはず。こんな曖昧な発言はないだろう、と思う。後日検証してみよう。 地すべり写真整理 Google Earthの衛星写真のページに過去のファイルも入れて整理。とりあえずこのページから、辰巳ダムと地すべり情報がわかる。 |
――2006.7.17(月・海の日)―― 容疑者の浅知恵 秋田県の児童殺害事件で容疑者の浅知恵が話題になっている。常識的な疑問を追いかけていくとたどり着く結論だ。公共事業を巡る行政やとりまき専門家を追いかけていくとやはりこの言葉にたどり着く。 「穴あきダム」も浅知恵の結果である。加えて常識的な技術を失った職員集団とリーダーシップの喪失。しかし川を殺しても容疑者は出てこない。これば問題だ。 梅雨の長雨が続く17日、森の都愛鳥会のミゾゴイ調査に参加。相合谷、寺津、城力、鴛原、辰巳用水取水口を回った。かなりの水位があり危険。昼で中止。 午後、知人を誘って犀川、浅野川の様子を巡った。上流から下流の水位を見た。整備計画に含まれていないいくつかの問題も確認できた。後日紹介する。 整理途中のものが色々残っている。 ・衛星写真で北電の鉄塔と斜面崩壊が鮮明に見える ・森の都愛鳥会/ミゾゴイ調査(犀川本流が餌場だった) ・たくさん完成していた斜路工なる河川敷への坂道 ・鴛原の地すべりの簡易測量結果 ・鴛原の超々大規模地すべり地「安全度5%未満」の検証 ・北電の株主総会/鉄塔倒壊と地質調査質疑 ・金沢市辰巳用水調査指導委員会(第2回)開催/問題点 ・穴あきダムの欠陥追跡。17日の水位から見えてきたもの ・県議会での「土木部長のおしゃべり」検証 ・石川県水利権資料の大量紛失その後 ・知事のスケジュール不存在/情報公開審査会で審議中 ・強制収用への用地交渉その後 |
――2006.7.3(月)―― 「行政は間違わない」 鴛原の北電の鉄塔付近の地図をいくつか掲載した(別ページ)。1976年から2005年のもの。いずれも県の地質資料にある地図なのだが、どれも大きな平坦部の真ん中に鉄塔が立っている。昔の地図が現在もそのまま使われているからだ。鉄塔の基礎のコンサート擁壁まで崩落が15mほど進行しているのだが、これらの地図ではわからない。「行政は間違わない」という性善説に従うから、苦しい答弁が必要となる。地図が正しいのか写真が正しいのか? 究極の選択である。……?? 「もったいない」/滋賀県知事に嘉田由紀子氏 Yahoo特集 朝日新聞バックナンバー 中日新聞バックナンバー(Googleキャッシュ) |
――2006.6.26(月)―― 異議申立/反論の意見書提出 26日締め切りだった県の理由説明書に対する反論の意見書を提出してきた。別ページに紹介。 ◆反論意見書 「その都度廃棄した」 という虚言 ◆異議申立 ◆県の理由説明書 |
――2006.6.23(金)―― 県、市の議会で地すべりや穴あきダム問題で初質疑 20、21日、辰巳ダムと地すべり問題で県議会・市議会で質疑がおこなわれた。30年間で初めてのこと。(◆質疑の詳細は別ページ) 鴛原の超々大規模地すべり地では、鉄塔の立つ平坦地が、30年前の地図と比較すると、末端部の崩落が続き、20〜30mほど狭くなっているのだが、この「平坦地後退」を「川から鉄塔との距離」と質問された土木部長は、「河川の中心から60mで、変わらない」と逃げてしまった。揺るがない答弁を求めるには質問者側の厳密な質問が必要だ。川の中心と鉄塔の距離が「変わらない」ためには、30年前の基準点が必要だ。あるはずのない定点…。しかしこう答弁せざるを得ない深刻さの裏返しではある。軽い答弁だったが、この中からいくつか資料請求をした。 ホームページの中を少しずつ整理 最近、金沢市民、ダム問題や都市問題関係者の訪問者が多くなった。少しずつHP内を見直している。辰巳用水と辰巳ダムのページを若干整理。 漠然と訪問した方の印象は、「たくさんあって何がなにやら……」と。これはこれでよし。意外な情報が得られるのがこのホームページ(自画自賛)。情報探しにもよし。表紙のサイト内検索が便利。最近かなり正確にヒットする。このサイト一番の利用者は本人。「Google のデスクトップ検索」の設定もしてあり、本人だけハードディスク内ファイルも検索される。15年以上前の紛失資料が発見されて驚いたりする。 |
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――2006.6.17(土)―― 地すべりのレポート 辰巳の会ニュースレターに鴛原の大規模地すべり地についてのレポートを書いた。(2006.6.11発行 ◆若干補足して紹介) 異議申立/県から理由説明書届く 知事のスケジュール管理資料が不存在になった件で異議申立をしたが、これに対して県から知事名で不存在決定をした理由説明書が届いた。この説明書が本当なら、知事を先頭に石川県は危機管理を放棄していることになろう。反論を書いている。 この問題について、情報公開クリアリングハウスの三木由希子さんから先月取材を受けた。月刊「自治研」(6月号 自治研中央推進委員会事務局/自治労)に「公文書で存在しない?石川県知事のスケジュール」で紹介している。 なお、駅前のガラスドームが景観大賞になった石川県景観審議会資料の多くが非公開になった件で異議申立をしたが、6月12日付けで情報公開審議会に諮問された。後日、資料などを掲載。 |
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――2006.5.28(日)―― 鉄塔直下を見てきた。すごいことになっていた。 29日、国土研との共同現地調査である。参加者が予定より多く少々困っている。細い道をどう移動するか? ともあれ、調査地点が制限される。大きなポイントが北電の鉄塔周辺とその直下の斜面である。対岸からみると地崩れが一目瞭然であるが、その現場には多人数では降りて行くことができない。ならば、と27日夕方、雨もないため、様子を見てきた。 (◆詳細は別ページに掲載) 資料作成のため、県のデータを確認してみた。鴛原は「超々大規模地すべり地」と命名してもいいもの。その土量は525万m3で、辰巳ダムの洪水調節容量580万m3 に匹敵する。 県の資料には、今現在の真新しい地崩れあるにもかかわらず「末端部は、洗掘を受けてはいるものの、最近は特に目立った新しい崩壊は認められない」とし、「今、少なくとも100年程度以上は安定している」と結論づけている(H13)。一体どこを見ていたのか? 現場を見れば一目瞭然、今刻々崩落が続いている。調査会社失格である((株)アイエヌエーが受託)。 県の一番古い資料は、昭和51年の地図。この図面と現在を比べると、10mほどの法面後退がある。洗掘ではなく斜面崩壊である。100年どころか年々後退が続き、鉄塔の基礎(正確には鉄塔敷地ののり面保護擁壁の基礎面)がむき出しになっている。(◆参考:鉄塔の構造、種類) まあまあなんと言いましょうか、困った人たちがたくさん辰巳ダムに群がって「金」にしている、という構図だ。 さて、29日(月)の現地調査、国土研の先生達はどういう判断をするであろうか? |
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――2006.5.26(金)―― 国土研の専門家が辰巳ダムの地すべり調査 5月29日(月)、ナギの会、犀川の河川整備を考える会、辰巳の会、いしかわ自治体問題研究所が共催で国土問題研究所の諸先生を迎え、地すべりの現地調査と学習交流会をおこなうことになった。このいしかわ自治体問題研究所は、昨年「第47回自治体学校 in 金沢」を取りくんだ研究所。全国の自治体問題研究所(本部・東京)は月刊雑誌『住民と自治』を発行している団体。金沢出身の宮本憲一先生が長く理事長をつとめておられた。 この地すべり調査・学習会の詳細は、いしかわ自治研のホームページに掲載されているので、リンクしておきます。(◆いしかわ自治研のニュースへ) ダム建設室長の答弁の根拠は……? 昨年の土地収用法による事業説明会で、湛水地の地すべりへの懸念に対して、山本ダム建設室長は「今も国の機関とも相談しておりまして…」「島根県で1件、完成間近というものもございます。その中でいろいろ検討されています…」と答弁されたが、この2点についてその根拠となる資料を先日請求した。 昨日河川課から連絡があり、5月31日(水)公開するという。 しかし、既に入手している資料(日誌1/25参照)からみて山本室長の答弁には根拠がないと推定している。鳥取県の益田川ダムの資料には地すべりについての記載はなく、出張に言った職員の復命書にも地すべりの記載はない。果たして何が出てくるか? 何もなかったとき、山本室長はどう言い逃れするのだろうか。この答弁は土地収用法による事業説明会での公式発言で、議会での答弁より重い。事業説明会開催を公告した知事の責任にもかかわるし、事業説明会の法的な成立そのものにも疑義が生ずるというものだ。 |
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――2005.5.22(月)―― My写真館オープン 1985年頃に撮った西田辰男氏の肖像。昨年秋に他界された。旧満州鉄道経理〜戦後の国税庁職員。税理士となり日ソ交流や平和活動などに足跡を残す。独特な理論家然とした話しぶりと風貌は「西田教祖」と言わしめた。事務所を訪問するとコーヒーを飲みながら「専門性を身につけろ」と語っていたことが懐かしく思い出される。◆My写真館はこちらへ |
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――2006.5.21(日)―― 交渉2回目、資料の扱い差戻し 17日(水)、辰巳ダム事務所から二人が拙宅を訪問。2回目の交渉である。 前回の確認では論点の整理をすることだが、その前に「説明資料の扱い」について見解をただした。 掲示板[No.58]に投稿のあった、県のおかしな「正式回答」についてもその真意を聞いた。掲示板の内容は以下のもの。 ―― 投稿者:地球と人間を慈しむ凡人より 4月26日辰巳ダム建設事務所より正式回答がありました。「事業説明や用地交渉中に資料を見て頂きますが、資料の提供を希望される場合は、お手数ですが公文書公開請求をして頂くことになりました」とのこと。先日、ご教唆下さった説明責任と情報公開制度の趣旨との関係に係る根拠は、何もわかりません。2006/04/29(Sat) 12:24:28 ―― やりとりの末、この「正式回答」は撤回され、改めて資料の扱いに方針が示されることになった。(◆交渉の詳細はこちらに掲載) My写真館ギャラリー開設 これまで30年以上写真を撮ってきた。カメラはフィルムからデジタルへ劇的な変わりよう。過去の写真を整理しようと思い始めた。 若かりしころ、土門拳の「リアリズム写真」に傾倒していた。かなりの自信作もあるのだが、どこへ発表することもなかった。先日、西田辰男氏を偲ぶ会の案内があり、10年以上前に撮ったフィルムの束を捜しだしてみた。いい顔で定着していた。これを機会に「MY写真館ギャラリー」を新設することにしよう。とりあえず西田氏の1枚から。以前掲載した戸田三郎氏の肖像と木彫作品、これもギャラリーに紹介しておこう。 (◆My写真館はこちらに) |
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――2006.5.4(金)―― 情報公開審査会に諮問された 知事のスケジュール管理資料不存在決定に対する異議申立が、情報公開審査会に諮問されました(4月28日)。進行状況は逐次報告します(◆こちらへ)。 引き続き、石川県景観大賞についての真っ黒資料についても異議申立準備中。5月6日が決定から60日目。連休で県庁も休み。最終〆切は一体何日なのだろうか?とりあえず6日に郵送しておこう(◆この話はこちら)。 地すべり問題資料更新 地すべりと鉄塔倒壊といえば、2年前の10月1日に発生した羽咋市高圧送電鉄塔の倒壊事故。関連資料を追加しておいた(◆こちら)。 ミゾゴイが鳴き出した 心配されていた辰巳ダム計画地のミゾゴイ。どうやら今年もやってきているようです。森の都愛鳥会が連日調査を行っており、いずれ発表があるはず。 ◆森の都愛鳥会のホームページ |
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――2006.4.30(日)―― 鴛原の対岸から見た写真/崩壊は既に始まっている 天気がいいので、鴛原町の対岸の瀬領から地すべり斜面を見た。既に斜面の末端で崩壊が始まっている。北電の高圧送電線の鉄塔は必ず倒壊すると思われる(◆こちらに紹介)。 |
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――2006.4.25(月)―― 穴あきダムは生態系を破壊する 22日、森の都愛鳥会の本間さんからミゾゴイ保護と環境アセスメントについて報告を聞いた。この勉強会は犀川の河川整備を考える会(中 登史紀代表)とナギの会が共同で開いている。 詳しいまとめは、中さんから報告があるが、県の言う「穴あきダムは環境にやさしい」というのはまったく空想であることが明らかになった。 新しく指摘された問題点は、洪水があるたびに泳げない小動物や穴に棲むコウモリなどが溺死すること。この小動物を餌にしていた食物連鎖の上位にある動物への打撃が決定的になることが明らかにされた。穴あきダムは湛水池を持つダムより環境へのダメージは大きいかもしれない。 犀川水系委員会で動物の視点からの議論は皆無であった。地すべりと植物について話題になった程度である(◆参考:怖い穴あきダムの欠陥)。 2年に1度の洪水で、水が引くまで6〜7時間とされているが、これより小さな洪水は頻繁にある。数分の水没でも無数の小動物が死ぬ。これが永久に繰り返される。 環境アセスメント調査が必要である。 しかし県には湛水面積が小さいとして実施する考えはない。 |
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――2006.4.20(木)―― 鴛原地すべり斜面を訪ねた 辰巳の山菜の観察を兼ねて鴛原を訪ねた。 これまで、おかしな風景だと感じていたこの斜面が地すべりで出来たことを改めて知った。地すべり地帯は、危険地帯というより、なだらかな斜面や台地があり、わき水が豊富で、農耕に適し、人が住みやすい。集落ができているのが普通だ。しかし、この鴛原は田んぼだけである。1600年代以降の大規模な地すべりの記録はないが、地すべりの危険が言い伝えられてきたのではないか。 犀川に面する崩れの先端部は、あちこちに小さな崩れが見られる。 この地形を、国土地理院の『地形図閲覧サービス(ウォッちず)』(1/25000)で立体的に見ることができる。◆現地写真と立体地図を紹介 異議申立いまだ審査会にかからず 知事スケジュール資料不存在決定に対する異議申立(2/22)、2カ月も経つが情報公開審査会にかけられていない。県は「不存在」に対する異議申立について「ないものを公開しろと言うのは異議申立の趣旨に反する」として異議申立そのものを受けとらなかった実績がある。しかし今回の件は、パソコンの中のものが公文書と解釈するかどうかという判断だから、逃げようがない。(◆内容はこちら) |
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――2006.4.9(日)―― 交渉初日はルールづくり 辰巳ダム建設事務所の職員が4月4日に拙宅を訪ねてきた。建設課主幹兼建設係長と庶務用地課庶務用地係長の二人。時間もなく1時間半のやりとり。(◆長くなったので別ページに掲載) 春、山菜と犀川の大地すべり斜面調査 春たけなわ。今日、市内中心部を通った。大渋滞。通り過ぎるのに2時間かかった。これは異状。 山菜採りを兼ねて、今月は辰巳ダム湛水池予定地の大規模地すべりの痕跡確認をしようと思う。図面では《 L3:鴛ケ原の地すべり斜面》である。この斜面は 800m×300m と大規模である。県の調査報告書では対策は必要ないとしているが、過小評価ではないか。 この斜面の対策工の費用を辰巳ダム事業費に入れないための方便ではないのか? 辰巳ダムが出来てから、新たな地すべり対策工として仕事にありつこうとする作為ではないのか? この調査報告は例によって(株)アイエヌエー(INA)がやっている。いつも出てくるアイ・エヌ・エー。すべて競争入札で行った結果だというのだが…。これも要調査。 地すべり問題は専門書を見ると、なかなか奥が深い。しかし日本列島の出来方そのものに関わっていて、おもしろい。調査報告書がだんだん読めるようになってくる。今後は山菜採りがおもしろい。(◆地すべり問題のページ) |
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――2006.3.25(土)―― 辰巳ダム事務所がやってくる 4月4日、辰巳ダム建設事務所の職員が自宅にやってくる。土地収用法という強権を背景に地権者へ説明したいというのだが、これまで何度も本庁・河川課に様々な質問をし、説明を求めてきたのに、まともな説明はなし。出先のダム建設事務所の一職員が答えられるはずはないと思うのだが、玄関先でこれまでの県の対応を示して追い返すことも有りなのだが、やってくる職員も職務。一応紳士的に話を聞こうと思うのだ。 200項目ほどの質問を用意して待っていよう。職員の説明次第ではこちらも豹変するかもしれないぞ(^_^)v とりあえず、昨年から今年にかけての資料などを整理して掲載しておいた。(◆辰巳用水と辰巳ダムのページへ) 公務員の犯罪 一度公務員として採用されれば、職員は特別なことがない限り定年まで「奉職」する。私と公を使い分け、清濁併せて呑み、役所というムラ社会で生きる術を身につけると本来の公務を忘れ、慣れてしまう。 そして定年前の肩叩きでも「栄転」がある。県内自治体への幹部としての「転身」もあるが、醜いのは関連企業への天下りだ。企業は当然メリットを計算済みの受け入れだ。 国レベルでは職員の天下りを規制し、退職後の「就職先」をデータとして収集している。石川県にそうした資料を求めたところ、何もない。野放しである。担当は人事課。 談合事件の背景には業者との癒着がある。特に公共事業にからむ不思議な入札と発注がそれこそ山のようにある。知人の土木業者曰く「100%が談合だ」という。談合の本質は「官製」であることだ。某コンサルタント会社には県庁職員が天下っているが実態は不明。 公文書をめぐる犯罪も多い。次第に分かってきたのが文書偽造に関する罪。刑法第17章にあり、懲役1年〜10年で時効は7年。並べてみると次のとおり。 詔書偽造等の罪(154条) 公文書偽造等の罪(155条) 虚偽公文書作成等の罪(156条) 公正証書原本不実記載等の罪(157条) 偽造公文書行使等の罪(158条) 私文書偽造行使等の罪(159条) 虚偽診断書等作成罪(160条) 偽造私文書等行使罪(161条) 電磁的記録不正作出及び供用の罪(161条の2) ※印章が表示されると罪名の冒頭に「有印」の文字が加わる。 |
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――2006.3.24(金)―― 「被告は,志賀原発2号機を運転してはならない」 金沢地裁で画期的判決が出た。原発の運転差し止めを命ずる全国初の判決。判決骨子と要旨などを◆別ページに掲載した。 国の基準と現実との乖離を認めたことは、全国の原発訴訟をはじめ、ダム問題にも大きな影響を及ぼすだろうと思う。なんせ辰巳ダム計画について、県は、「国の基準に沿っていて、専門家も同意」としか言っていないのだから…。 (◆参考 中氏による監査請求書の解説) |
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――2006.3.7(火)―― 景観大賞の審議会資料に非公開がいっぱい なんと形容すべきか――。景観大賞選考の審議会の資料に非公開が多数あった。時代錯誤も甚だしい。この石川県というお役所はどうなっているのか―? (◆詳細は別ページ) |
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――2006.3.3(金)―― 知事のスケジュール管理資料で異議申立 公人たる知事の24時間のスケジュールは秘書課の担当者によって把握されているはずだ。どんな事件が発生するかわからず、危機管理上、万全の体制がとられている。そのスケジュールを管理しているパソコンの中にある電子情報は、当然、公文書(電子情報)と扱われているはずである。 今回の秘書からの通知は「不存在」。おかしいだろ〜! 2月22日、異議申立をした。 ◆詳細は別ページにまとめた。 ◆県情報公開審査会の委員 「いや〜ね金沢」の姿が石川県景観大賞! これまたビックリ。誰に聞いても「いやーね」なんだが、景観が優れているんだそうだ。県の景観条例に基づく表彰なんだそうだ。(◆県のホームページ) 受賞理由――。 「加賀宝生をモチーフとし、木製の集成材により和風建築的に構成された「鼓門」は、「伝統と創造のまち金沢」をイメージさせ、アルミ合金とガラスを素材とした「ガラスドーム」は、雨に濡れないようにそっと傘を差し出す金沢の人のやさしさ、もてなしの心を表現している。これらが、周辺の景観とも調和し、金沢の新たなシンボルとして、憩い・やすらぎ及びにぎわい創出に寄与する景観となっている。」 ◆景観審議会 ◆審議会委員13名 この駅前の姿は金沢の面汚しだと常々主張している小生としては、この不思議な決定のいきさつを知りたいと思い、全ての資料を公開請求した。全く公表されていない議事録やアンケート、投票結果などが3月7日に公開される。 この話、掲示板でも話題に(No.39、No.40)。 ◆ 「国家の品格」という書物が売れているという。著者は数学者の藤原正彦氏(新潮新書)。金沢市の品格はどうだろう。ガラスドームや赤門ではないと思うのだが、ン? そのものか? 洪水偽造への監査請求が棄却 中 登史紀氏の (株)アイ・エヌ・エーの業務委託費は「洪水偽造だ」とする監査請求に対して、2月22日、棄却決定があった。 中氏は、2月28日、この決定に対するコメントをまとめ県記者室を訪問、発表した(小生も同席)。【◆この話題は新しくページを作った】 121件の公文書紛失事件 ただいま整理中。これ一挙公開する。お待ちを! |
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――2006.2.21(火)―― パソコントラブルから復帰 突然パソコンが起動しなくなり、OSの再セットアップ。ソフトの再インストール。HDD内のデータ捜しなど災難にみまわれた。まだ一部のソフトがインストールできず、以前のように使えない。 この1カ月間、いろいろな事件?があった。HDD内のファイルを整理しながら掲載していく。まだまだ時間がかかる――(>_<) とりあえず報告。 知事のスケジュール管理資料が公文書ではない? 異議申立 昨年、石川県が行った辰巳ダム事業説明会に関して、辰巳の会、犀川の河川整備を考える会、ナギの会の3団体共同で、11月24日、抗議のため秘書課へ。 秘書課長に、知事の同席あるいは知事の意志確認を求めたところ、課長は「知事は会議中で同席はできない」と説明。知事が出席している会議名称についても公表を拒否。 12月8日、石川県情報公開条例により、知事のスケジュール管理に関する公文書請求を行なったところ、12月22日付けで「公文書不存在決定通知」が郵送されてきた。県が作成している情報公開の手引きをみても、おかしい。これは放置できない。異議申立をすることにした。公開決定から60日が期限である。2月22日午前10時、県庁情報サービスセンターを訪ねる。 121件の公文書紛失「事件」その後 この件について公開質問をした。2月7日、回答が届いた。トンチンカンの内容。事実誤認も甚だしい。これは職員の職務怠慢の面から法的な検討をしたい。 県の土地収用への動きの周辺。不思議いっぱい。 小生のところに辰巳ダム建設事務所から協力要請の手紙が届いた。担当者からも電話が入る。「いつ会えますか?」と。 不思議な話がいっぱいあるが、これは後日紹介。 |
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――2006.1.25(木)―― 地質資料が公開された 24日、地質調査関係の資料が公開された。 資料は、昭和51年度から平成16年度までの14件。調査段階から次第に詳しくなっている。旧辰巳ダム計画の最後のものは「平成16年度 貯水池周辺地質調査業務委託報告書」で、新計画になってからものは、「平成16年度 ダム基本設計資料作成業務委託報告書のうち貯水池周辺調査の部分(P1,P2,P9-1からP9-19)」というもの。 請求内容は「地すべり」をメインにしているため、ダム提体予定地のボーリングなどの資料は抜いてある(担当者の善意か?)。 このたくさんの業務委託のすべてがアイ・エヌ・エーに委託されている。すべて一般競争入札だと言うのだが、どう考えても内容は随意契約そのもの。これはまた別の問題として考えてみたい。 ざっと目をとおして、地すべりを考えるのに必要だと思われるページのコピーをもらった。地図上にたくさんの地すべりの危険を示す地域が色分けされている。改めてこの地域が地すべり地帯であることが分かる。最新の委託業務の中心は、湛水水位の変動が法面に与える危険ということなのだが、現状法面を1.0として、各特定箇所の危険度を数値化してある。例のマンション構造偽装事件に出てくる安全度に近いものらしい。旧計画と新計画で数値にあまり差がない。どう意味か? この数字を理解するには「まずはお勉強から」が必要のようだ。(後日まとめて紹介しよう) 「穴あきの先進ダム=益田川ダム(島根県)」に3名の職員が視察に行っている。復命書を見ると、地すべりに対する記述は載っていない。何のための現地調査だったのか疑問が残る。 公開質問書提出当日のこと 24日の水利権と公文書紛失問題で公開質問書を持っていった。中登史紀さん同行。対応されたのは谷河川課補佐と水利権担当の水政係長。谷さんから説明あり。 「…121件の紛失と書かれているが違う。起案文書である。一括決済された後、担当部署に保管されているもの。水利権関係のものに間違いが分かり、後日訂正したものを5年前に公開した。当時の決済の「表紙」はないが、121件すべてが紛失というのは違う。何度も説明したはずだ。」 と強調された。しかし申請者が保管しているものと県の保管する121件の「起案文書」の内容が違うのに「文書は保管されている。手持ちの資料は当時の正式のものだ。信じて下さい。」と強調されても、説明にならないだろう。こちらは資料をもとに「おかしい」とその根拠を求めているのだから……。 谷さん、途中から「これだけ説明しても信じてもらえないのに、回答しろと言われても出来ない」という話になって、まるでプッツン?状態。 今回の問題だが、実は「公文書紛失」は本筋ではなく、既得水利権量について県は把握していないことのが第一義的な問題である。これは数年来、ずっと問題提起しているのだが、県は業者(アイ・エヌ・エー)に丸投げした調査が明らかに間違っているのに、それを確認せず、委員会に、これまた丸投げ。委員会は間違った資料を元に整備計画を決めた。 行政言いなりの無責任な学者を、巷では「御用学者」と呼んでいるが、これは「誤解」だ。正式には「御用しない学者」を指す。まともに意見を言い、御用を務める学者のことを御用学者といい、本来は良い意味だったと思うのだ。(◆参考:学識芸者ラスプーチンについて考察?のある「情報公開物語」) |
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――2006.1.23(月)―― 水利権と公文書紛失で公開質問書提出 昨年末から問題提起してあった更新許可書が二つある問題と121件の更新許可資料差し戻し事件?について問題の所在が明らかになった。これは犀川の河川管理や整備計画に深く関わる問題であり、知事に公開質問をすることにした。24日(火)である。とりあえず質問書の内容を紹介しておく。解説などは後日。 取材を受ける 22日、東京に本部があるNPO法人・情報公開クリアリングハウスの室長が拙宅を訪れた。全国でも著名な情報公開問題を専門に扱う団体で、季刊誌も発行している。ナギの会の情報公開日誌を読み、河川整備と情報公開制度活用について取材したいとのこと。ホームページを詳細に読み込んでいて質疑にムダがない。6時間に及んだ。季刊誌が発行されたら紹介しよう。 |
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――2006.1.12(木)―― プラベイトルームを更新した。1年ぶり(^_^)v 121件の公文書行方不明の件 昨年明らかになった水利権更新で同一番号の二つの許可書と121件の正規の公文書が行方不明で、「原稿段階」のものだけが残されていた問題。正規のものが申請者に渡されているはずで、その正規のものと照合する必要性を指摘。県央土木の担当者も年内までに調査するとの返事があった、この問題。 昨年末、河川課から連絡があり、121件中、105件のものが申請者から確認がとれたということだった。 今日午前、それらの資料の公開で県庁に出向いた。 分かったことは、行方不明の状態は変わらず。つまり121件の文書が紛失している。河川課の谷課長補佐は、「121件というが、1件の決済だ」と説明するが、これはいただけない。121件の公文書紛失を1件の公文書紛失にすり替え、問題を小さく見せている。 公文書管理についての大変な不祥事である。今後の方針については、申請者から申請をやり直しさせ、新規の許可書を発行するという。この不祥事の責任は一体だれがとるのか。また申請者に実害が生じないのか? 5年前の県央土木と問題を見過ごしていた本庁河川課の管理責任はどうなるのか? 問題を公表し再発防止と事後の対策を自助努力で行うことを強く申し入れた。谷課長補佐は(個人的に)公表は考えていないという。河川課長が出張から帰り次第、申し入れの趣旨は伝えるということであった。 コピーが手に入ったら比較検討したいが、現段階の説明では、辰巳用水土地改良区が持っている許可書は、「原稿段階」のものであるとのことである。 中 登史紀さん犀川ダムの堆砂資料について監査請求 アイ・エヌ・エーというコンサルタント会社は、知れば知るほど、ズサンな仕事をする会社である。 新辰巳ダム計画は、既設の犀川ダムと内川ダムと連携し、それぞれの目的容量を振り替え、辰巳ダムを治水専用にした。辰巳ダム計画が当初もっていた利水容量分を主に犀川ダムに受け持たせた。しかし犀川ダムの現状容量を確定する際、現在の堆砂資料があるにもかかわらず、犀川ダムの「計画図面」をもとに容量を計算している。つまり排砂はダム湖の一番下に水平に堆砂していることを前提に計算している。犀川ダムの堆砂の現状は、ダム湖上流から中流にかけて堆積し、利水や治水容量が小さくなっているにもかかわらず、である。 この堆砂資料は、旧建設省あるいは国交省の通達で、毎年調査され日常的なダム管理、河川整備に生かすよう求められているものだ。机上の計算しかしないアイ・エヌ・エーなるコンサルタントは、行政や御用学者には都合がいいかもしれないが、県民には迷惑千万である。詳しくは、中 登史紀さんのホームページへ。 ◆堆砂と河川管理についての関連資料紹介 「堆砂状況報告書作成要領/ダム管理例規集(pdfファイル) 「水資源に関する行政評価・監視結果に基づく勧告」(総務省) 「技術にも自治がある−治水技術の伝統と近代−」(大熊 孝) |
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――2006.1.2(月)―― 明けましておめでとうございます。 アッという間に、年が明けた。日誌2006年版の再開である。 昨年の後半は、全国で姉歯1級建築士によるマンション偽装事件が世の耳目を引きつけ、行政を含む業界の無責任、無謀な体質が衝撃を与えている。 かたや辰巳ダムをめぐる動きは、コンサルタント・アイエヌエーによる「犀川水系洪水偽装事件」とも言えるだろう。河川整備の「構造解析」の核心は、想定洪水量にある。中 登史紀氏の検証で、「有史以来発生したことのない洪水」の数字が明らかになった。なんと9000年に一度発生するという規模の洪水だった。 河川整備検討委員会に召集され、辰巳ダム計画やむなしの結論を出した「専門家」の姿は、姉歯1級建築士の偽装を見抜けなかった行政職員や建築士たちの間抜けな姿とピッタリ重なる。ここまでくると喜劇のようである。 その喜劇は、知事をして強制収用へ走らせた(2005/11/25)。まるで裸の王様が走り出した図である。 あまりにも無茶な動きに、中 登史紀氏は、(株)アイエヌエー(INA)の構造解析(想定洪水量解析)に対価を支払った知事に、監査請求を行った。論旨は明快である。辰巳ダムをめぐる初戦の攻防は、この監査委員会で始まる。 ◆中 登史紀さんの監査請求関連資料紹介 ◆中 登史紀さんのホームページはこちら ◆著名なダムや水源開発問題のネットに中さんの監査請求のことが紹介されています。→まさのあつこのダム日記 さて、ナギの会が問題提起し、決着つかずに継続中のものが数々ある。 ◆昨年末に出来なかった整理を兼ねて、別ページで一覧にしておこう。 ◆辰巳ダムで懸念される地すべり問題を別ページに紹介した。 |
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