「犬虐待」を目撃/その顛末は…(進行形)


更新 2003 2/17 2/18 2/20 2/21


◆2003.2.17―――
詳しくは、追加していくが、昨日=2.16(日)=午後3時頃。香林坊から歩いての帰り道。
尾山神社近くの小さなビル前を通る。中で犬がけたたましく吠えている。ケンカしているようす。ドアは全面ガラスだから中の様子がよく見える。
なんと、数匹の犬が一匹の犬を襲っているのだ。倒れた自転車の下になった一匹の犬を数匹が襲っている。
飼い犬という感じではなく、みんな痩せている。
ちょっと書くのは辛い。すざましい。
何度もガラスドアを叩いて、犬を牽制するが全くこちらを見る様子はない。襲い続けている。下になった犬は次第に血塗れになる。

ちょうど通りかかった近所のご婦人に話を聞く。
――これ、どうなっているの?
「あの犬はエサになるんや」
――???…!!!…(絶句)
「この家の人、エサをやらないから、あれがエサになるんや」
――家の人は?
「債権者が来るから、犬を置いてある。いつも吠えて困っている。ガラスが割れると大変や。叩いても誰も出てこんよ」

これで状況がわかるだろうか?
何匹もの犬を囲い入れ、エサをやらないから、共食いを始めたわけだ。弱い犬からエサになる。

これ以上の虐待はあるだろうか?
警察へは? 金沢市へは?

以上とりあえず第1報。


◆2003.2.18―――
あの日あの時間からアタマがどうかなっている。考え始めるとパニック状態。そのアタマで、以下簡単にその後の話。

昨日朝、まず金沢市へ電話した。
保健所がこうした担当だと言われる。(TEL.076-234-5114生活衛生課)
保健所の人、現地へ行って確認したいという。保健所で出来るのは、飼い主に会って飼い方の改善指導することになると念を押される。また結果を翌日します……と。
警察にも電話。派出所から現地へ行くように連絡を入れ、保健所とも相談するとのこと。これも結果につき、電話を入れるとのこと。

今日になった。朝、保健所から電話が入る。混み入った話など色々説明をもらったが概要は次のようなこと。
@飼い主には会えなかった。
A外から見ると中はかなり乱雑。
B近所の人の話では、エサはやっている。
C飼い方に問題はあっても虐待とは言い切れない。
D近所との間で大騒ぎになったことがあり、現在は「触らぬ神」状態である。悪臭がひどいという。
E近所からは、大きな問題にしてほしくない、との話。
F「虐待」の確認できず、今後時々見回り、飼い主へ注意したい。
……という内容だった(書けないこともたくさんある)。

警察からも電話入る。簡単に書くと以下の内容。
@派出所から行った。
A保健所とも話した。
B飼い主と会えなかった。
C「虐待」の確認は出来ていない。
D今後、巡回の中で指導を考えたい。
E犬を飼うには登録が必要で罰則もある。その点で強制力が働く。
F告発には手続きが煩雑で大変だ。証拠がないと受理されない。

保健所と警察の説明を聞く限り、まったく解決の道が見えない。
「近所の人」から聞いたと言うが、私が会った「近所の人」と感じ方が違う。はて、どうしたものか??
警察の方から「あんたは優しいんだ」と言われたが、ちょっと違うと反論した。「金沢の観光スポットのすぐ近くの事件だ。行政で解決すべきではないのか」と。

告発となると虐待の証拠が必要になる。ということは被害犬が必要だということ? ずっと見張る必要があるのか?
近所の人の「触らぬ神」の話もある。どう動くのがいいのか? 誰が動くのか? 考え始めると、眠れない…ぞ。


◆2003.2.20―――
あの犬たちはどうなっているだろうか?
昨日、2、3の人に相談したのだが、あまりにも重い話なので、誰も答えを出せない。
ある人が言った。「もし保健所が引き取ると、安楽死でしょ。あのまま残るのと、安楽死とどっちがいいのか。哲学的な話になって頭が痛い」と。
一人の女性Nさん、「むごすぎる。それ以上聞きたくない。みんな引き取ろう。引き取って後から考えよう」と言った。彼女にしても自分で飼おうなんて考えてもいないのだが……。もしそうなると、わが家でも2,3匹は飼う覚悟をしなければいけなくなる。しかし冷静に考えてもこれしかない。なんとか引き取りの線で解決出来ないか? エサになる前に!

保健所へ電話した。担当者と話す。
――あれから見に行ったのか?
「行っていない。私どもは虐待とは見ていない」
――見に行って、飼い主に会い指導できると言っていたが。
「この前も言ったように、近所から聞いた状況では虐待とは見ていないし、近所の方たちの大げさにして欲しくないという話もあるし」
(こうした「虐待」についてやりとりが続く。これじゃ何も進まない)
――私が全部の犬を引き取るから、その仲介をしてもらえないか。
(思い切って言った。)
「それは出来ない。保健所が出ていく立場ではない。」
――飼い方の指導が出きる。会うことは出来る。その中で仲介の話くらいは出来るのではないか。
「出来ない。近所の人の話もあり、直接保健所が出ていくことは近所にも迷惑になる。」
――まず最初に考えなければいけないのは犬の生命のこと。それをどう考えるか。
「虐待ではないと考えているので……」
(堂々巡りの話になる。)
「あなたが個人的に飼い主と話をするのは自由だが、保健所が間に入ることはできない。所有権放棄の交渉から始めなければいけない。そんな権限は保健所にはない」
(かなり強い調子で言い切る。所有権放棄なんて大げさな話がどうして飛び出すのだろう。仲介をお願いしているだけなのに。近所の「もめ事」が心配のようである。さてどうしたものか? 全く話が進まない。しばらくやりとりしたが諦めた。)

その後、警察へ電話した。中央公園横の横の派出所へ。
――中署からの連絡で犬の話を聞いているか。(記録を調べていたようだが、記録にも載っていない。伝わっていない。これまでの事情を説明した。)
「私は初めて聞いたが、中署の担当に聞いてみる。」
(どうなっているんだろう? 中署の人の話では、派出所からの巡回の中で状況を確認するように言っていたのだが。どうも巡回も行っていない様子だ。)
――犬を全部私が引き取ることも考えているので、仲介などをお願いしたい。
「担当から事情を聞いてみますから……」
(丁寧な応対だったが、どうなるか? 明日を待とう。)

◆2003.2.21―――
派出所へ電話。中署の担当者へ回される。
――その後どうなったか。
「派出所から様子を見に行った。3匹の犬がいた。飼い主には会っていない。保健所とも話をした。」
――引き取ってもいいと思っているのだが、仲介できないか。
「保健所と同様、虐待という風に考えられないので、今すぐ、飼い主に言える状況ではない。飼い主が虐待しているということなら、動物保護法でいろいろ出来るが、ちょっと違うし、様子をみるということになる」
――あの日の状況と近所のオバサンの話で虐待と言えるのではないか。
「証拠写真でもあれば別だが、実際にそれを確認していないので、そうは言えない」
――引き取りの仲介は?
「そういうふうには動けない。あんたが個人的に飼い主と交渉してもらうしかない」

つまり、何にも変わっていないということである。
変わっているのは、犬が3匹。数匹いたはずなのだが……。
仕方がない。飼い主との接触を図ることにしよう。
周辺情報も集めなければいけないし、書けないこともたくさんでてくるだろう。
進展があったら書きこもう。しばらくは飼い主と接触を図るべくです。ちょっと潜伏です。