更新情報を兼ねた 情報公開ものがたり日誌 2008 昨年までの日誌はこちらから |
◆情報公開をキーワードに、様々な問題を掲載しています。 ◆一定のテーマにまとまれば別ページに掲載します。 |
――2008.10.25(土)―― 浅野川洪水・第三者委員会へ質問 県の第三者委員会の第1回の会合が、去る8月25日に開かれたが、事務局である県の河川課から委員会に提出された資料が9月12日付で河川課のホームページに掲載されている。 http://www.pref.ishikawa.jp/kasen/sansha-i/index.html これを元に学者先生たちが議論をし、想定外の大洪水と結論を出したそうである。かつて「私たちは事務局から出された資料を検討するのが役割り」と公然と述べる先生たちにとって事務局から出される資料が客観的で状況を正確に反映されているものならば、県民を納得させることになると思うのだが、いかんせん事務局からの資料そのものに重要な部分で間違いや疑問点が含まれている。これでは7月の洪水を正しく判断し、今後の河川管理に活かすことは出来ない。 そこで10月10日、犀川の河川整備を考える会とナギの会連名で県知事と第三者委員会事務局に要請と質問を行った。(別ページへ) 次回第三者委員会は次の日程で開かれる。 ・日 時 : 10月29日(水)9:30〜12:00 ・会議会場 : 石川県庁11階 1109会議室 下流堤防で広範囲にパイピング現象が確認された 浅野川洪水で下流の堤防で発生していたパイピング現象について、その後、県は上流1キロにわたり法面の草刈りを実施し、調査をした。その結果は公表されていないが、草刈りをした法面を歩いてみると、そのほとんどすべての斜面にパイピングの痕跡が見つかった。最初は数をかぞえながら歩いたが途中から多すぎて止めた。ざっと数百と言っておこう。法面の中間から下部にかけて一面がパイピングの痕跡である。歩いても土がフカフカしている。 新北寺町で昨年から堤防補強工事が行われている。この町は昭和39年7月18日の洪水で決壊し田圃を埋めた土砂を基礎に住宅団地を造成したところである。北寺町に隣接しているから新北寺町と名づけられた。当時死者がでていたら、こんな造成などはなかっただろう。 (新たなパイピングの痕跡は別ページへ 整理中) 危機感のない県河川課職員 10月24日の北陸中日新聞に新たなパイピング現象が記事になった。その中で、河川課は「漏水の痕跡は2カ所でモグラの穴だった。パイピング現象ではない」と述べている。困った人たちだ。パイピングなるものはモグラにしろミミズにしろ、樹木の根にしろ、きっかけは様々だが、洪水の圧力で水が堤防の中から吹き出すことである。しみ出す程度なら土や砂などは表面に出てこない。 掲示板401の投稿に、「ありの一穴」という題でハリス少年が書いているように、当時浅野川下流で雨は時間14mmしか降っていない。堤防にしみこむ程度のもの。危機管理を預かる意識のどこかが抜けている。 洪水対策で中流域の浚渫をするとのことだが、そうなると下流の堤防の危険性は増すことになる。 ハリス少年は言う「河川課は8歳のハンス少年に学ぶべきですね。かの国では8歳の少年にも判ることが、この県では河川管理を職業としている人たちにも理解できないとは、情けないですね。」 犠牲者が出てから反省しても遅いのである。 |
――2008.9.16(火)―― 浅野川下流の堤防決壊の可能性 先の浅野川洪水で東蚊爪町の堤防でパイピング現象が発見されたことは、河川管理者である県にはかなり衝撃的なことだったようだ。 河川課の職員は「上流や中流の対策で下流まで手が回らない」と言っていたが、東蚊爪町近くの河川敷に堆積していた土砂はきれに取り除かれて広いグランド状に変わっている。 かつて昭和39年にこの近くで4カ所の堤防が決壊した。河川管理にはそのときの資料が残されて活かされているはずと思い、資料請求したが、結果は「破棄されてありません」。なんということ! 新しくページを起こしてまとめ始めた。 ◆堤防決壊の可能性について考えるページ 県は浅野川の問題を把握していた 4年前、石川県は浅野川の現況流下能力の調査を行い、今回の氾濫原因となった1m以上の河床上昇(堆積)の問題を把握し、緊急な河床掘削案をまとめていた。しかしこれは石川県防水計画にも反映されず、浅野川は「安全」として公表していた。この現況流下能力調査資料は県の無責任な河川管理を示すものである。 ◆資料/浅野川流下能力調査資料(準備中) 土地収用委員会へ意見書提出 9月4日、土地収用委員会へ意見書を提出した。 ◆提出した意見書 |
――2008.8.25(月)―― 浅野川洪水/下流堤防に決壊の危機 パイピング現象の発見 7月28日、浅野川で洪水が発生したが、我が家近くの浅野川下流堤防で堤防決壊の危険があった。決壊の前兆現象と言われるパイピング現象のことである。◆別ページで準備。 我が家はその浅野川の最下流の地域(浅野川校下)にある。 パイピング現象は、洪水の水位上昇の水圧が堤防の中に水を浸透させ、最悪でその堤防を決壊させる。 対岸の大浦校下・北寺町などで昭和39年、4カ所で堤防が切れ、大きな災害になったことがある(当時の資料も収集中)。 「堤防決壊」には、いささか小生は因縁がある。 2000年の東海豪雨で新川の堤防が決壊したが、若かりし頃、その近くに住み職場はその決壊箇所間近だった。現在その地域の人たちは河川管理に瑕疵があったとして、提訴している。 愛知県は、堤防緊急強化のため委員会を立ち上げ、報告書をまとめている。本ホームページでも資料を取り寄せ、紹介した。 ::愛知県河川堤防緊急強化検討会報告書 また、04年の新潟・福井水害では、知人が住んでいたことで、切れた堤防の現場を訪ねたことがあり、いろいろ考えたことを紹介した(新潟・福井水害から何を学ぶか)。 パイピング現象の発見までを主にメールなどで情報交換をした中から発信メールを紹介。順次資料を収集しながらリンクを張っていきます。 |
――2008.7.30(水)―― まあまあ、半年ぶりの更新。年度が代わってしまった(*_*) 子供たちの結婚やらなんやら、いろいろありました。 その半年の間にあったことを振り返ると。 国に対し辰巳ダム事業認定取消裁判を提起したことや、県が土地収用委員会に収用を申し立てたことなど。それに県は、秘密裏に辰巳ダムの本体着工を始めた。報道関係者も知らなかった。 しかもこの辰巳ダム本体工事は、1995年12月以前にすでに施工業者が決まっていたという談合疑惑つきのもの。九谷ダムもリストどうりに業者が決められていた。 本体着工と同時に施行した仮水路が、小さな洪水に破壊された事件もあった。 けっさくな宇野邦夫(新進石川)の「かち殺せ」発言も。ヤクザが議会にいた。 で、大きな事件発生。浅野川が氾濫したということで全国的なニュースになった。しかし調べると、これは人災であることが分かってきた。 パラペットというコンクリートの堤防の一部に明けられた入り口を県か市の職員、あるいは委託業者が閉め遅れたのが主な原因だった。それに無責任な石川県知事の他人事のような発言など。 それに、知事のスケジュール管理が審査会の答申を受けて新年度に改善されたか確認したところ、ほとんど旧年のままだったことも――。 どうも、この知事、河川管理者として失格だし、県庁組織を束ねる資質に欠けているようである。職員からの不満も聞こえてくる。 とりあえず、「浅野川氾濫」の痕跡を掲示板に載せておきました。 |
――2008.2.23(土)―― 時代錯誤の情報公開審査会答申 知事のスケジュール管理資料不存在の異議申立につき、延々審査が続けられてきたが、先週結論が出された。知事への答申の写しが送られてきた。 県の「保管していない」という説明を妥当だとした答申である。パソコンを一度もさわったことがない人間の理解レベルでしかない。時代錯誤とでも言おうか? この審査会、弁護士もいれば憲法学者もいる。少しは良心の呵責があったのだろうか、付帯意見を付け、県にお小言。 ◆答申は別ファイルに掲載 ◆経過はこちらのページ |
――2008.1.31(木)―― 森林環境税はどうなった? 先日、テレビニュースで小耳に挟んだのが、石川県森林審議会が開かれ、今年度の「いしかわ森林環境基金事業」の実施状況が報告されたという。 しかし、新聞でも県のホームページにも内容がまったく登場しない。これはどうしたことか? 県民から等しく年間約3億円を徴収したはずなのだが整備の状況がまったく分からない。 1月29日、県の森林管理課を訪ねた。いろいろ説明を受けた。出先の農林事務所で土地の所有者と県などと協定書をつくる作業が続いているという。いまいちその仕組みが分からない。今年度末(3月)までに3億円を使い切ることになるのだが、公明公正に県内の整備事業が進められているのだろうか。単なる税金のバラマキになってしまわないか心配している。 昨年12月末の状況が集計されているとのことなので資料請求書を提出した。 |
――2008.1.1(火・元旦)―― 謹賀新年。あけましておめでとうございます。 今年は公?私?に忙しくなりそう。 宇宙に羽ばたく鳥(これは火の鳥か?お勧め画像) 地球から約6億5000万光年離れた所で、3銀河が衝突し、羽ばたく鳥のような姿になっているのが観測された(欧州南天天文台)。 辰巳ダム、土地強制収用へ急展開 辰巳ダム建設問題がをめぐり、石川県が国に申請していた土地収用法に基づく事業認定が出された。 公告は国交省北陸地方整備局のホームページに。 北陸地方整備局告示第百四十号(pdfファイル) これを審議したのが国交省北陸地方整備局建政部の公共用地分科会。会議が2007.10,31非公開で開催されていた。議事要旨が北陸地整のHPに載っている(pdfファイル)。 この審議会での審査基準を紹介しておく(Wordファイル29KB)。 「得られるべき公共の利益が、当該土地がその事業の用に供されることによって失われる利益に優越すること」がどう検討されたか? 議事要旨と比較してズサンきわまりないのがよくわかる。(比較検討資料作成中) 裁判提起を準備中 あまりにもいい加減な辰巳ダム事業の推進。まったく不必要の公共事業の典型としてわかりやすい。最大の壁は「行政裁量」という問題。これも順次解明していこう。 行政裁量権を持つトップが谷本正憲石川県知事。知事のスケジュール管理資料不存在異議申立事案もそろそろ審議会で結論がでるようだ。 |
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