1960年前後に作られた、犀川ダムや内川ダムの水利用計画と辰巳ダム計画に整合性のないことが明らかになっているが、こうした問題について、石川県で発行されている「新石川」紙から、投稿依頼があった。
330字という字数制限で書いたもので、短いが故に現状を端的に説明しているかもしれないので、紹介する。
投稿を了解した後、「新石川」紙からの依頼の趣旨は、「革新県政を目指す立場で各界からの意見」という特集であった。
本会の問題提起と結論は、「法と道理の探求」の結果であり、これは、保守、中道、革新など政治的立場を越えた、「おかしいものはおかしい。悪いものは悪い」というもので、これへのアタックが、革新陣営にも求められていることを主張したものである。
2001.12.25--------------------------------------------------------
犀川上流に辰巳ダム一個分が空いている
――市民による法と道理の探求――
渡 辺 寛(ナギの会用水研究部会代表)
辰巳ダム反対運動が始まって二十二年。当初は「辰巳用水を守れ」が中心スローガンだったが、最近、「辰巳の会」や本会などによる公文書やデータの分析から、ダム計画の目的に根拠がなく、典型的な無駄な公共事業であることが次々に明らかにされた。
昨年わかったことがある。既設の犀川ダムで、挫折したはずの工業用水に金沢市が何億円もの管理費を支払っていることや、膨大な未利用の上水の存在などである。県のデータを前提にしても、犀川上流に辰巳ダム一個分が未使用で空いている。
こうした辰巳ダム問題の展開は、市民による法と道理に沿った探求によるものであるが、県政革新の取り組みと同時に「保・革」誰が見てもおかしい問題の解明に取り組むことが、革新陣営に求められていると思う。
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