(-_-メ) いや〜ね金沢 (-_-メ)
2004.6.16更新(5.1初)

シティゲートって、雨樋だった!






◆現在の姿(2004.6.16更新)
内側からの写真はすごいぞ。

内側の写真は、訪問者が最初に足を踏み出す時
まっさきに目にする金沢市の印象である。

 この異様なもの……。前を通る度に気持ちが悪くなる。金沢市民や観光客を愚弄しているとしか思えない。「金沢駅北土地区画整理事業」で進められた“シティゲート” である。機能は雨樋。これが「金沢らしさ」の象徴なんだと!! 
 「金沢駅東広場案」で決定された資料を紹介しよう。

《基本方針》
1.歴史的重層都市金沢の「金沢らしさ」を表す象徴の一つとして設置
2.金沢の都市軸上の歴史的エリアと現代との境の一つとして設置
3.鉄道やバスを使って金沢に出入りする人々を迎える都市のものとして配置

《形態》
 芸術を奏でるこまやかな心づかいと力強さが同居した金沢の気風を尊重し、形態的には金沢の加賀宝生の鼓をデザインモチーフに選び、検討を進める。

《機能》
・雪受け
・樋
・地下吸気風洞

《検討の経緯》
 シティゲートの比較検討案は、プロデューサー会議に計りながら10案作成した。
 その中から、専門委員会及び懇話会で承認された基本モデル調整案、江戸時代の加賀藩上屋敷の御守殿門を踏襲した御守殿門案、金沢の伝統芸能である能の中から鼓をデザインモチーフに選んだ鼓案の3案に絞られた。
 さらにプロデューサー会議、市長ヒヤリングを経て、鼓案に決定した。

【注】
 このプロデューサー会議の設置要領などを求めたところ、担当者曰く、「資料などはありません。単にこういう呼び方をしているだけで、基本方針が決まって、懇談会や専門委員会が解散し、市として整備を進めるために、座長お二人にいろいろ相談しながらやっていくために、こういう呼び方をしているだけです」という説明であった。
 悪い言い方をすれば、市長と2名の座長で事業を進めているってこと。

 懇談会の座長は、小堀 為雄氏(金大付属図書館長・当時)
 専門委員会の座長は、水野 一郎氏(金沢工大教授)

 このお二人は、近年の金沢の姿を変えるポイントに必ず登場する「学識経験者」「技術者」である。
 後日、このお二人が関わった、金沢市内の事業や建造物やモニュメントを紹介。

◆鉄道関係の掲示板で、ガスドームを見た観光客さん、「パンティゲート」と表現していた。
 「X'press OnBoard」(No.262/Re.11)
  → http://may.sakura.ne.jp/~xpress/mtalk2/index.cgi?dir=xpress&pg=48
 ナギの会の掲示板で、ある造形家から投稿あり。「全体は大股を開いた鬼の下半身で、赤門は足だ」と解説していただいた。醜さを感じる点では共通。なるほどと納得。(→掲示板 2004.6.14 bP79参照)

《―― 掲示板より紹介 ――》

駅前ドームについて

第一印象は、鬼が大股をあけて立っている。それも下半身だけですね。
一応、パンツははいていますが。
ドームがパンツで、門が鬼の二本足ですね。

鉄骨とガラスの建物は、
例えば、カリフォルニアとかオーストラリアとか、
太陽が一年中、サンサンとふるところに似合うのではないでしょうか。
真っ青な空を鉄骨を通してみる景観は壮観だけれど、
金沢にそんな紺碧の空なんてあるんでしょうか。

金沢の一番美しい時は、雪景色のころと思います。
金沢の印象は、雪吊り、雪景色ではないでしょうか。
その雪が降ったとき、あの鉄骨は寒々しいだけでないでしょうか。
雪が積もるわけでもない。
雪をきれいに見せてくれる素材でしょうか。
素材的には、石とか、木が合うんではないでしょうか。

組み方がうるさい。
ほかの季節、春、夏、秋でもいいとは思わない。
特に冬は、雪が積もる美しさもないし、寒々しさがますばかり。

造形的になってないですね。
モダンをねらったようですが、野暮ったいですね。
モダンをねらうなら、むしろ、金沢城ですね。
周囲の建物と調和をしていないですね。
もともと、調和していない町並みですが。
わざわざ、多額のお金をかけて、ますます、駅前の町並みを壊したって感じですね。

モダンさばかりをねらうのではなく、金沢の歴史なり、文化をもうすこし、受けついだ、あるいは、取り込んだものにするべきです。
金沢らしさ、石川県らしさがどこにもない。
無国籍の建物である。


駅前広場全体の姿
 

◆施行請負は清水建設/ホームページに解説あり


怒る!
 「金沢らしさ」を追求した結果が、どうしてこの奇妙な門になったのか、ガラスドームならぬ鉄骨の骨組みだけが見えるドームになったのか。これのどこが「金沢らしさ」なのか、まったく理解できないのだが、まあ、お役人やそれにつながるお歴々の文化水準を改めて確認した。

 まあ、その程度の文化水準であることを証明したという意味では、「金沢らしい」姿であるが、これからずっと見続けなければならない市民にとっては苦痛である。
 JR金沢駅・東口周辺は、10年以上、都市再開発で工事が続き、大手ホテル建設や道路の拡張、駅舎の改築などで静まる時がなかった。道路やホテルなどが完成し、やっと広々とした駅前になったと思ったら、昨年から突如囲いがつくられ工事が始まった。次第に異様な姿が現れたのだ。

 この整備計画資料の一部を以下に紹介する。
 「設計方針」の中で、「金沢らしさの創出」でいろいろ書いてあるのだが、その結果が、あの姿。同じ資料をもとに検討した結論が、「小さな安らぎの森建設」でもいいわけである。

 【こちらに、整備案の抜粋紹介】