大阪府情報公開センターを訪ねた

2000_1_22
2000年1月22日、大阪ダム問題協議会に招かれた時、講演内容は「情報公開」だ
ったため、大阪府の情報公開窓口を訪ねた。前日のことである。
槇尾川ダム問題に取り組んでいる南さんに同行していただいた。

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大阪府情報センター訪問記  ―――渡辺 寛
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 前日(1月21日)、昼、大阪府の情報センターを、南さん(槇尾川ダム)と一緒に行き
ました。
 南さんが、木津川の工事実施基本計画を申請してあって、もらうのに同席した格好
になりました。

 元の計画と、変更した計画の二つがある。これを見るとハンコがない。府の河川課か
ら来ていた担当者に質問。
「正文のコピーではないですね」
「そうです。しかし同じものです。」
「同じものかどうか、第三者には確認できない。」
「そうですが、信用してください。」
「間違って違うものが紛れ込む可能性もありますからね。」
「まあ、そうでしょうが…」
「二つの計画書がありますが、なぜ計画変更になったか、その理由が分かる公文
書をお願いします」
「ありますが、膨大になります。すぐに出ないかもしれませんが、どういうのが
必要でしょうか?」
「全部です」
「エェー? 全部?」
「お願いします」

 また、「計画」には、決定までの部内の稟議書や伺い書、認可書などもあるので、
それらも申請することにした。
 南さんたちは、この担当者とはよく知り合っているけど、初めて見る変なおじさん
が横から色々言うので、担当者は不審に思ったのでしょうね。

「あなた、お名前は?」って言う。
「渡辺です」
「ひょっとして辰巳ダムの方ですか?」
「そうです」
「私も辰巳ダムの番組見ました」
「ああ、それじゃよく分かっていらっしゃる」
「私、金沢の出身なんです」
「あれー」
ってな具合で、仲良くなりました。金石の出身だそうです。

 まあ、22日の勉強会でも、「役人イジメのノウハウを教えてほしい」なんてこと
で盛り上がりましたが、前日のセンターでの実地申請体験なども貴重なものだった
かもしれませんね。
 文書管理マニュアルや、文書作成マニュアルなどを探し出して、「解説・指導」も
してきました(^。^)(^。^)

 南さん曰く、
「渡辺さん、全部って言うものだから、私びっくりした。府の人もびっくりでした
ねえ。ゼンブって言葉、すごいねえ」

  ***

 南さんが、関わっている槇尾川ダム計画は、河川法第16条の「工事実施基本計画」
が2,3度変更されているが、不思議なことに、洪水の大前提となる基本高水の流量
の数字に変更がない。初年度の工事実施基本計画には槇尾川ダム計画がなく、変更申
請にダムが入っている。
 計画洪水量に変更がないのに、ダムを追加している。不思議なダム計画である。詳
しくは、槇尾川ダム問題のホームページを参照いただきたい。

 せっかく訪問したから、大阪府の情報公開条例や文書管理マニュアルなどを入手し
た。
 ざっと文書作成の項を見たが、文書の起案から完了までが一貫した管理の元にある。
 石川県などで、公文書がよく行方不明になって問題になったが、大阪府の文書に対
する姿勢が伝わるものでした。
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