5カ月かかってようやく回答
――行政は間違いをしない???―― 2001_8_22
県から何度も回答が延期され、ちょうど5カ月経った8月21日に回答が
示されました。
辰巳ダムとの関係もあるため、辰巳の会の方にも同席いただいた。
回答内容は、5カ月という検討期間を差し上げたのに、なんとまあ情けな
い……というものです。
一口にいって、「行政は間違いをしない、たとえ間違っていても認めない」
という作文です。
この日、回答の説明を受けた中で、幾つかの明らかな記述ミスがあったの
を指摘、担当者もそれを認め、訂正するため回答書を回収、改めて成文を
もらうことにしました。
以下に紹介するのが、訂正済みの正式バージョンの回答書です。
これについての評価は、コメントとしてまとめてある。
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河第1224号
平成13年8月21日
ナギの会用水研究部会代表
渡 辺 寛 殿
石川県土木部河川課長(印)
「犀川の水利・用水についての公開質問」について
標記公開質問について、下記のとおり回答いたします。
記
質問1 辰巳用水・二つの水利権について
回答 辰巳用水は、ご指摘のように灌漑用水と兼六園へ水を供給する二つの
役割を担っています。
河川管理者としては、辰巳用水土地改良区に対して、兼六園への取水
を含めて、河川法第23条の規定による流水の占用の許可(水利権)及
び第24条文の規定による頭首工の土地の占用を許可しております。
質問2 辰巳用水慣行水利権の水利台帳への記載と行政の責任について
回答 質問1での回答のとおり、兼六園への取水を含めて辰巳用水土地改良
区に対して水利権を許可しており、水利台帳の調整及び記載方法は妥当
であると考えております。
質問3 辰巳用水土地改良区の水利権の許認可事務について
回答 河川管理者として、辰巳用水土地改良区に対して、当初(昭和42年
2月)には、河川法第23条、第24条及び第26条の、現在は同法第
23条及び第24条の規定に基づき許可しているところであり、適正な
許認可であると考えております。
質問4 犀川上流部の犀川ダムや上寺津ダムの運用について
回答 上寺津発電所及び新辰巳発電所の発電用水利使用については、辰巳用
水の取水等、他の水利使用に支障が生じないように取水されていると考
えております。
質問5 金沢市の工業用水道の水利権について
回答 金沢市の工業用水に係る水利権については、ご指摘のように犀川ダム
建設当時に許可したものであります。
金沢市は、ダムの建設費を負担して水源を確保しており、河川管理者
としては、これまで金沢市の申請に基づき権利の更新許可をしてきたも
のであります。
なお、今後の更新時においても再度、申請があれば許可の適否等につ
いて判断することとなります。
質問6 金沢市の工業用水水利権の破棄で河川環境の改善を
回答 ご質問の金沢市の工業用水水利権の破棄については、県として見解を
述べることは適切ではないと考えます。
平成9年6月の河川法の改正では、法の目的にこれまでの治水及び利
水に加え、「河川環境」に関する事項が明記されたところであり、今後
とも犀川の河川環境の保全に努めてまいることとしております。
質問7 犀川ダム建設収支を明らかにし、県民、市民への負担軽減のために
回答 犀川ダムについては、県は治水、金沢市は利水の観点から建設費を分
担しております。
治水の目的は、県民の生命と財産を守るものであり、建設費を回収す
るなどの収支の考えはありません。
なお、建設後収支については、金沢市に係る事項であると考えており
ます。
質問8 厳正なる許認可事務について
回答 ご指摘の点については、事務処理上の単位誤りであり、今後、適正な
事務処理に努めてまいります。
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