【資料】
いわゆる「情報公開法」「施行令」の全文である。
法律の成立は1999(平成11)年。施行は2年後の2001(平成13)年、4月1日から施行された。
(同日は、日曜日であったため、実質は4月2日からの施行)。
この日、全国で2500件を越える請求があったようであるが、いろんな問題が指摘されている。
それぞれの省庁で、公文書の水準が統一していないことや、あるはずのものが不存在とされたりした。
相変わらず、官の側の恣意的な公文書管理がある。
こうした問題は、石川県でも金沢市でもある。実際に請求してみて初めてわかる制度の不備や公文書管理のいい加減さなどである。
金沢市では、情報公開の対象は、条例の施行以前のものは対象にしていないし、石川県では、大量の公文書が行方不明になっている。
こうした問題は、「情報公開・悪魔の呪文」でまとめたので、参考にしていただきたい。
金沢市香林坊の合同庁舎内に国の情報公開相談窓口がある。請求書もここに置いてあり、請求したい公文書を検索してもらえる。
改正 |
平成一一年七月一六日法律第一〇二号 |
〔中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律二九条による改正〕 |
同一一年一二月二二日同第一六〇号 |
〔中央省庁等改革関係法施行法二九〇条による改正〕 |
第 | 一条 この法律は、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とする。 |
第 | 二条 この法律において「行政機関」とは、次に掲げる機関をいう。 |
一 | 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関(内閣府を除く。)及び内閣の所轄の下に置かれる機関 |
二 | 内閣府、宮内庁並びに内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項及び第二項に規定する機関(これらの機関のうち第四号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。) |
三 | 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関(第五号の政令で定める機関が置かれる機関にあっては、当該政令で定める機関を除く。) |
四 | 内閣府設置法第三十九条及び第五十五条並びに宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)第十六条第二項の機関並びに内閣府設置法第四十条及び第五十六条(宮内庁法第十八条第一項において準用する場合を含む。)の特別の機関で、政令で定めるもの |
五 | 国家行政組織法第八条の二の施設等機関及び同法第八条の三の特別の機関で、政令で定めるもの |
六 | 会計検査院 |
2 | この法律において「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。 |
一 | 官報、白書、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの |
二 | 政令で定める公文書館その他の機関において、政令で定めるところにより、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているもの |
第 | 三条 何人も、この法律の定めるところにより、行政機関の長(前条第一項第四号及び第五号の政令で定める機関にあっては、その機関ごとに政令で定める者をいう。以下同じ。)に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。 |
第 | 四条 前条の規定による開示の請求(以下「開示請求」という。)は、次に掲げる事項を記載した書面( 以下「開示請求書」という。)を行政機関の長に提出してしなければならない。 |
一 | 開示請求をする者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名 |
二 | 行政文書の名称その他の開示請求に係る行政文書を特定するに足りる事項 |
2 | 行政機関の長は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、行政機関の長は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。 |
第 | 五条 行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、開示請求者に対し、当該行政文書を開示しなければならない。 |
一 | 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
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二 | 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。
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三 | 公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報 | ||||||||||
四 | 公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報 | ||||||||||
五 | 国の機関及び地方公共団体の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの | ||||||||||
六 | 国の機関又は地方公共団体が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
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第 | 六条 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の一部に不開示情報が記録されている場合において、不開示情報が記録されている部分を容易に区分して除くことができるときは、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。 |
2 | 開示請求に係る行政文書に前条第一号の情報(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日その他の特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。 |
第 | 七条 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書に不開示情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該行政文書を開示することができる。 |
第 | 八条 開示請求に対し、当該開示請求に係る行政文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報を開示することとなるときは、行政機関の長は、当該行政文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。 |
第 | 九条 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、 開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し政令で定める事項を書面により通知しなければならない。 |
2 | 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る行政文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。 |
第 | 十条 前条各項の決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求があった日から三十日以内にしなければならない。ただし、第四条第二項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。 |
2 | 前項の規定にかかわらず、行政機関の長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を三十日以内に限り延長することができる。この場合において、行政機関の長は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。 |
第 | 十一条 開示請求に係る行政文書が著しく大量であるため、開示請求があった日から六十日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、行政機関の長は、開示請求に係る行政文書のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの行政文書については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、行政機関の長は、同条第一項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。 |
一 本条を適用する旨及びその理由
二 残りの行政文書について開示決定等をする期限
第 | 十二条 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書が他の行政機関により作成されたものであるときその他他の行政機関の長において開示決定等をすることにつき正当な理由があるときは、当該他の行政機関の長と協議の上、当該他の行政機関の長に対し、事案を移送することができる。この場合においては、移送をした行政機関の長は、開示請求者に対し、事案を移送した旨を書面により通知しなければならない。 |
2 | 前項の規定により事案が移送されたときは、移送を受けた行政機関の長において、当該開示請求についての開示決定等をしなければならない。この場合において、移送をした行政機関の長が移送前にした行為は、移送を受けた行政機関の長がしたものとみなす。 |
3 | 前項の場合において、移送を受けた行政機関の長が第九条第一項の決定(以下「開示決定」という。) をしたときは、当該行政機関の長は、開示の実施をしなければならない。この場合において、移送をした行政機関の長は、当該開示の実施に必要な協力をしなければならない。 |
第 | 十三条 開示請求に係る行政文書に国、地方公共団体及び開示請求者以外の者(以下この条、第十九条及び第二十条において「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、行政機関の長は、開示決定等をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、開示請求に係る行政文書の表示その他政令で定める事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。 |
2 | 行政機関の長は、次の各号のいずれかに該当するときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、開示請求に係る行政文書の表示その他政令で定める事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。 |
一 | 第三者に関する情報が記録されている行政文書を開示しようとする場合であって、当該情報が第五条第一号ロ又は同条第二号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。 |
二 | 第三者に関する情報が記録されている行政文書を第七条の規定により開示しようとするとき。 |
3 | 行政機関の長は、前二項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該行政文書の開示に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも二週間を置かなければならない。この場合において、行政機関の長は、開示決定後直ちに、当該意見書(第十八条及び第十九条において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、開示決定をした旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。 |
第 | 十四条 行政文書の開示は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して政令で定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による行政文書の開示にあっては、行政機関の長は、当該行政文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。 |
2 | 開示決定に基づき行政文書の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、当該開示決定をした行政機関の長に対し、その求める開示の実施の方法その他の政令で定める事項を申し出なければならない。 |
3 | 前項の規定による申出は、第九条第一項に規定する通知があった日から三十日以内にしなければならない。ただし、当該期間内に当該申出をすることができないことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。 |
4 | 開示決定に基づき行政文書の開示を受けた者は、最初に開示を受けた日から三十日以内に限り、行政機関の長に対し、更に開示を受ける旨を申し出ることができる。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。 |
第 | 十五条 行政機関の長は、他の法令の規定により、何人にも開示請求に係る行政文書が前条第一項本文に規定する方法と同一の方法で開示することとされている場合(開示の期間が定められている場合にあっては、当該期間内に限る。)には、同項本文の規定にかかわらず、当該行政文書については、当該同一の方法による開示を行わない。ただし、当該他の法令の規定に一定の場合には開示をしない旨の定めがあるときは、この限りでない。 |
2 | 他の法令の規定に定める開示の方法が縦覧であるときは、当該縦覧を前条第一項本文の閲覧とみなして、前項の規定を適用する。 |
第 | 十六条 開示請求をする者又は行政文書の開示を受ける者は、政令で定めるところにより、それぞれ、実費の範囲内において政令で定める額の開示請求に係る手数料又は開示の実施に係る手数料を納めなければならない。 |
2 | 前項の手数料の額を定めるに当たっては、できる限り利用しやすい額とするよう配慮しなければならない。 |
3 | 行政機関の長は、経済的困難その他特別の理由があると認めるときは、政令で定めるところにより、第一項の手数料を減額し、又は免除することができる。 |
第 | 十七条 行政機関の長は、政令(内閣の所轄の下に置かれる機関及び会計検査院にあっては、当該機関の命令)で定めるところにより、この章に定める権限又は事務を当該行政機関の職員に委任することができる。 |
第一節 諮問等
第 | 十八条 開示決定等について行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立てがあったときは、当該不服申立てに対する裁決又は決定をすべき行政機関の長は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、情報公開審査会(不服申立てに対する裁決又は決定をすべき行政機関の長が会計検査院の長である場合にあっては、別に法律で定める審査会。第三節において「審査会」と総称する。)に諮問しなければならない。 |
一 | 不服申立てが不適法であり、却下するとき。 |
二 | 裁決又は決定で、不服申立てに係る開示決定等(開示請求に係る行政文書の全部を開示する旨の決定を除く。以下この号及び第二十条において同じ。)を取り消し又は変更し、当該不服申立てに係る行政文書の全部を開示することとするとき。ただし、当該開示決定等について反対意見書が提出されているときを除く。 |
第 | 十九条 前条の規定により諮問をした行政機関の長(以下「諮問庁」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。 |
一 | 不服申立人及び参加人 |
二 | 開示請求者(開示請求者が不服申立人又は参加人である場合を除く。) |
三 | 当該不服申立てに係る開示決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が不服申立人又は参加人である場合を除く。) |
第 | 二十条 第十三条第三項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決又は決定をする場合について準用する。 |
一 | 開示決定に対する第三者からの不服申立てを却下し、又は棄却する裁決又は決定 |
二 | 不服申立てに係る開示決定等を変更し、当該開示決定等に係る行政文書を開示する旨の裁決又は決定(第三者である参加人が当該行政文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。) |
第二節 情報公開審査会
第 | 二十一条 第十八条の規定による諮問に応じ不服申立てについて調査審議するため、内閣府に、情報公開審査会を置く。 |
第 | 二十二条 情報公開審査会は、委員九人をもって組織する。 |
2 | 委員は、非常勤とする。ただし、そのうち三人以内は、常勤とすることができる。 |
第 | 二十三条 委員は、優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。 |
2 | 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。 |
3 | 前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。 |
4 | 委員の任期は、三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。 |
5 | 委員は、再任されることができる。 |
6 | 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。 |
7 | 内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認めるときは、両議院の同意を得て、その委員を罷免することができる。 |
8 | 委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。 |
9 | 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。 |
10 | 常勤の委員は、在任中、内閣総理大臣の許可がある場合を除き、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。 |
11 | 委員の給与は、別に法律で定める。 |
第 | 二十四条 情報公開審査会に、会長を置き、委員の互選によりこれを定める。 |
2 | 会長は、会務を総理し、情報公開審査会を代表する。 |
3 | 会長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。 |
第 | 二十五条 情報公開審査会は、その指名する委員三人をもって構成する合議体で、不服申立てに係る事件について調査審議する。 |
2 | 前項の規定にかかわらず、情報公開審査会が定める場合においては、委員の全員をもって構成する合議体で、不服申立てに係る事件について調査審議する。 |
第 | 二十六条 情報公開審査会の事務を処理させるため、情報公開審査会に事務局を置く。 |
2 | 事務局に、事務局長のほか、所要の職員を置く。 |
3 | 事務局長は、会長の命を受けて、局務を掌理する。 |
第三節 審査会の調査審議の手続
第 | 二十七条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、開示決定等に係る行政文書の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された行政文書の開示を求めることができない。 |
2 | 諮問庁は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。 |
3 | 審査会は、必要があると認めるときは、諮問庁に対し、開示決定等に係る行政文書に記録されている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。 |
4 | 第一項及び前項に定めるもののほか、審査会は、不服申立てに係る事件に関し、不服申立人、参加人又は諮問庁(以下「不服申立人等」という。)に意見書又は資料の提出を求めること、適当と認める者にその知っている事実を陳述させ又は鑑定を求めることその他必要な調査をすることができる。 |
第 | 二十八条 審査会は、不服申立人等から申立てがあったときは、当該不服申立人等に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。 |
2 | 前項本文の場合においては、不服申立人又は参加人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。 |
第 | 二十九条 不服申立人等は、審査会に対し、意見書又は資料を提出することができる。ただし、審査会が意見書又は資料を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。 |
第 | 三十条 審査会は、必要があると認めるときは、その指名する委員に、第二十七条第一項の規定により提示された行政文書を閲覧させ、同条第四項の規定による調査をさせ、又は第二十八条第一項本文の規定による不服申立人等の意見の陳述を聴かせることができる。 |
第 | 三十一条 不服申立人等は、審査会に対し、審査会に提出された意見書又は資料の閲覧を求めることができる。この場合において、審査会は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。 |
2 | 審査会は、前項の規定による閲覧について、日時及び場所を指定することができる。 |
第 | 三十二条 審査会の行う調査審議の手続は、公開しない。 |
第 | 三十三条 この節の規定により審査会又は委員がした処分については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。 |
第 | 三十四条 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを不服申立人及び参加人に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。 |
第 | 三十五条 この節に定めるもののほか、審査会の調査審議の手続に関し必要な事項は、政令(第十八条の別に法律で定める審査会にあっては、会計検査院規則)で定める。 |
第四節 訴訟の管轄の特例等
第 | 三十六条 開示決定等の取消しを求める訴訟及び開示決定等に係る不服申立てに対する裁決又は決定の取消しを求める訴訟(次項及び附則第三項において「情報公開訴訟」という。)については、行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第十二条に定める裁判所のほか、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(次項において「特定管轄裁判所」という。)にも提起することができる。 |
2 | 前項の規定により特定管轄裁判所に訴えが提起された場合であって、他の裁判所に同一又は同種若しくは類似の行政文書に係る情報公開訴訟が係属している場合においては、当該特定管轄裁判所は、当事者の住所又は所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点又は証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は行政事件訴訟法第十二条に定める裁判所に移送することができる。 |
第 | 三十七条 行政機関の長は、この法律の適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。 |
2 | 行政機関の長は、政令で定めるところにより行政文書の管理に関する定めを設けるとともに、これを一般の閲覧に供しなければならない。 |
3 | 前項の政令においては、行政文書の分類、作成、保存及び廃棄に関する基準その他の行政文書の管理に関する必要な事項について定めるものとする。 |
第 | 三十八条 行政機関の長は、開示請求をしようとする者が容易かつ的確に開示請求をすることができるよう、当該行政機関が保有する行政文書の特定に資する情報の提供その他開示請求をしようとする者の利便を考慮した適切な措置を講ずるものとする。 |
2 | 総務大臣は、この法律の円滑な運用を確保するため、開示請求に関する総合的な案内所を整備するものとする。 |
第 | 三十九条 総務大臣は、行政機関の長に対し、この法律の施行の状況について報告を求めることができる 。 |
2 | 総務大臣は、毎年度、前項の報告を取りまとめ、その概要を公表するものとする。 |
第 | 四十条 政府は、その保有する情報の公開の総合的な推進を図るため、行政機関の保有する情報が適時に 、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるよう、行政機関の保有する情報の提供に関する施策の充実に努めるものとする。 |
第 | 四十一条 地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、その保有する情報の公開に関し必要な施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。 |
第 | 四十二条 政府は、独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人をいう。以下同じ。)及び特殊法人(法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人であって、総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第四条第十五号の規定の適用を受けるものをいう。以下同じ。)について、その性格及び業務内容に応じ、独立行政法人及び特殊法人の保有する情報の開示及び提供が推進されるよう、情報の公開に関する法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。 |
第 | 四十三条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な事項は、政令で定める。 |
第 | 四十四条 第二十三条第八項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。 |
1 | この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第二十三条第一項中両議院の同意を得ることに関する部分、第四十条から第四十二条まで及び次項の規定は、公布の日から施行する。 |
2 | 政府は、独立行政法人及び特殊法人の保有する情報の公開に関し、この法律の公布後二年を目途として 、第四十二条の法制上の措置を講ずるものとする。 |
3 | 政府は、この法律の施行後四年を目途として、この法律の施行の状況及び情報公開訴訟の管轄の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 |
改正
平成一二年三月三一日政令第一六六号
〔教育公務員特例法施行令及び行政機関の保有する情報の公開に関する法律施行令の一部を改正する政令二条による改正〕 |
平成一二年六月七日政令第三百三号
〔中央省庁等改革のための内閣関係政令等の整備に関する政令附則十一条による改正〕 |
内閣は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)第二条第一項第四号及び第五号並びに第二項第二号、第三条、第九条第一項、第十三条第一項及び第二項、第十四条第一項及び第二項、第十六条第一項及び第三項、第十七条、第三十七条第二項並びに第四十三条の規定に基づき、この政令を制定する。
第 | 一条 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(以下「法」という。)第二条第一項第四号の政令で定める特別の機関は、警察庁とする。 |
2 | 法第二条第一項第五号の政令で定める施設等機関は、次に掲げる機関とする。 |
一 | 国立大学 |
二 | 大学共同利用機関 |
三 | 大学評価・学位授与機構 |
四 | 国立学校財務センター |
3 | 法第二条第一項第五号の政令で定める特別の機関は、検察庁とする。 |
第 | 二条 法第二条第二項第二号の政令で定める機関は、次に掲げる機関とする。 |
一 | 国立民族学博物館 |
二 | 国立歴史民俗博物館 |
三 | 前二号に掲げるもののほか、公文書館、博物館、美術館、図書館その他これらに類する機関であって、保有する歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料について次条の規定による適切な管理を行うものとして総務大臣が指定したもの |
2 | 総務大臣は、前項第三号の規定により指定をしたときは、当該指定した機関の名称及び所在地を官報で公示するものとする。公示した事項に変更があったとき又は指定を取り消したときも、同様とする。 |
第 | 三条 法第二条第二項第二号の歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料は、次に掲げる方法により管理されているものとする。 |
一 | 当該資料が専用の場所において適切に保存されていること。 | ||||||
二 | 当該資料の目録が作成され、かつ、当該目録が一般の閲覧に供されていること。 | ||||||
三 |
次に掲げるものを除き、一般の利用の制限が行われていないこと。
|
||||||
四 | 当該資料の利用の方法及び期間に関する定めが設けられ、かつ、当該定めが一般の閲覧に供されていること。 |
2 | 前項に規定する資料は、他の機関(行政機関であるものに限る。)から移管を受けて管理しようとするものである場合には、当該他の機関において、第十六条第一項第八号に規定する保存期間が満了しているものでなければならない。 |
第 | 四条 法第三条の政令で定める者は、次に掲げる者とする。 |
一 | 警察庁にあっては、警察庁長官 |
二 | 国立大学にあっては、その大学の学長 |
三 |
大学共同利用機関にあっては、その機関の長 |
四 | 大学評価・学位授与機構にあっては、その長 |
五 | 国立学校財務センターにあっては、その長 |
六 | 最高検察庁にあっては、検事総長 |
七 | 高等検察庁にあっては、その庁の検事長 |
八 | 地方検察庁にあっては、その庁の検事正 |
九 | 区検察庁にあっては、その庁の対応する裁判所の所在地を管轄する地方裁判所に対応する地方検察庁の検事正 |
2 | 前項第七号から第九号までに掲げる者が行った開示決定等についての審査請求は、検事総長に対してするものとする。 |
第 | 五条 開示請求書には、開示請求に係る行政文書について次に掲げる事項を記載することができる。 |
一 | 求める開示の実施の方法 |
二 | 事務所における開示(次号に規定する方法以外の方法による行政文書の開示をいう。以下この号、次条第一項第三号及び第二項第一号並びに第十一条第一項第三号において同じ。)の実施を求める場合にあっては、当該事務所における開示の実施を希望する日 |
三 |
写しの送付の方法による行政文書の開示の実施を求める場合にあっては、その旨 |
第 | 六条 法第九条第一項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。 |
一 | 開示決定に係る行政文書について求めることができる開示の実施の方法 |
二 | 前号の開示の実施の方法ごとの開示の実施に係る手数料(以下「開示実施手数料」という。)の額( 第十四条第四項の規定により開示実施手数料を減額し、又は免除すべき開示の実施の方法については、その旨を含む。) |
三 |
事務所における開示を実施することができる日、時間及び場所並びに事務所における開示を希望する場合には法第十四条第二項の規定による申出をする際に当該事務所における開示を実施することができる日のうちから事務所における開示の実施を希望する日を選択すべき旨 |
四 | 写しの送付の方法による行政文書の開示を実施する場合における準備に要する日数及び郵送料の額 |
2 | 開示請求書に前条各号に掲げる事項が記載されている場合における法第九条第一項の政令で定める事項は、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める事項とする。 |
一 | 前条第一号の方法による行政文書の開示を実施することができる場合(事務所における開示については、同条第二号の日に実施することができる場合に限る。) その旨並びに前項第一号、第三号及び第四号に掲げる事項(同条第一号の方法に係るものを除く。)並びに同項第二号に掲げる事項 |
二 | 前号に掲げる場合以外の場合 その旨及び前項各号に掲げる事項 |
第 | 七条 法第十三条第一項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。 |
一 | 開示請求の年月日 |
二 | 開示請求に係る行政文書に記録されている当該第三者に関する情報の内容 |
三 | 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限 |
第 | 八条 法第十三条第二項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。 |
一 | 開示請求の年月日 |
二 | 法第十三条第二項第一号又は第二号の規定の適用の区分及び当該規定を適用する理由 |
三 |
開示請求に係る行政文書に記録されている当該第三者に関する情報の内容 |
四 | 意見書を提出する場合の提出先及び提出期限 |
第 | 九条 次の各号に掲げる文書又は図画の閲覧の方法は、それぞれ当該各号に定めるものを閲覧することとする。 |
一 | 文書又は図画(次号から第四号まで又は第四項に該当するものを除く。) 当該文書又は図画(法第十四条第一項ただし書の規定が適用される場合にあっては、次項第一号に定めるもの) |
二 | マイクロフィルム 当該マイクロフィルムを専用機器により映写したもの。ただし、これにより難い場合にあっては、当該マイクロフィルムを日本工業規格A列一番(以下「A一判」という。)以下の大きさの用紙に印刷したもの |
三 |
写真フィルム 当該写真フィルムを印画紙(縦八十九ミリメートル、横百二十七ミリメートルのもの又は縦二百三ミリメートル、横二百五十四ミリメートルのものに限る。以下同じ。)に印画したもの |
四 | スライド(第五項に規定する場合におけるものを除く。次項第四号において同じ。) 当該スライドを専用機器により映写したもの |
2 | 次の各号に掲げる文書又は図画の写しの交付の方法は、それぞれ当該各号に定めるものを交付することとする。 |
一 | 文書又は図画(次号から第四号まで又は第四項に該当するものを除く。) 当該文書又は図画を複写機により日本工業規格A列三番(以下「A三判」という。)以下の大きさの用紙に複写したもの。ただし、これにより難い場合にあっては、当該文書若しくは図画を複写機によりA一判若しくは日本工業規格A列二番(以下「A二判」という。)の用紙に複写したもの又は当該文書若しくは図画を撮影した写真フィルムを印画紙に印画したもの |
二 | マイクロフィルム 当該マイクロフィルムを日本工業規格A列四番(以下「A四判」という。)の用紙に印刷したもの。ただし、これにより難い場合にあっては、A一判、A二判又はA三判の用紙に印刷したもの |
三 |
写真フィルム 当該写真フィルムを印画紙に印画したもの |
四 | スライド 当該スライドを印画紙に印画したもの |
3 | 次の各号に掲げる電磁的記録についての法第十四条第一項の政令で定める方法は、それぞれ当該各号に定める方法とする。 |
一 | 録音テープ(第五項に規定する場合におけるものを除く。以下この号において同じ。)又は録音ディスク 次に掲げる方法
|
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二 | ビデオテープ又はビデオディスク 次に掲げる方法
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三 |
電磁的記録(前二号、次号又は次項に該当するものを除く。) 次に掲げる方法であって、行政機関がその保有するプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。次号において同じ。)により行うことができるもの
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||||||||||
四 |
電磁的記録(前号ニ又はホに掲げる方法による開示の実施をすることができない特性を有するものに限る。) 次に掲げる方法であって、行政機関がその保有する処理装置及びプログラムにより行うことができるもの
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4 | 映画フィルムの開示の実施の方法は、次に掲げる方法とする。 |
一 | 当該映画フィルムを専用機器により映写したものの視聴 |
二 | 当該映画フィルムをビデオカセットテープに複写したものの交付 |
5 | スライド及び当該スライドの内容に関する音声を記録した録音テープを同時に視聴する場合における開示の実施の方法は、次に掲げる方法とする。 |
一 | 当該スライド及び当該録音テープを専用機器により再生したものの視聴 |
二 | 当該スライド及び当該録音テープをビデオカセットテープに複写したものの交付 |
第 | 十条 法第十四条第二項の規定による申出は、書面により行わなければならない。 |
2 | 第六条第二項第一号の場合に該当する旨の法第九条第一項に規定する通知があった場合(開示実施手数料が無料である場合に限る。)において、第五条各号に掲げる事項を変更しないときは、法第十四条第二項の規定による申出を改めて行うことを要しない。 |
第 | 十一条 法第十四条第二項の政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。 |
一 | 求める開示の実施の方法(開示決定に係る行政文書の部分ごとに異なる開示の実施の方法を求める場合にあっては、その旨及び当該部分ごとの開示の実施の方法) |
二 | 開示決定に係る行政文書の一部について開示の実施を求める場合にあっては、その旨及び当該部分 |
三 |
事務所における開示の実施を求める場合にあっては、当該事務所における開示の実施を希望する日 |
四 | 写しの送付の方法による行政文書の開示の実施を求める場合にあっては、その旨 |
2 | 第六条第二項第一号の場合に該当する旨の法第九条第一項に規定する通知があった場合(開示実施手数料が無料である場合を除く。)における法第十四条第二項の政令で定める事項は、前項の規定にかかわらず、行政文書の開示を受ける旨とする。 |
第 | 十二条 法第十四条第四項の規定による申出は、次に掲げる事項を記載した書面により行わなければならない。 |
一 | 法第九条第一項に規定する通知があった日 |
二 | 最初に開示を受けた日 |
三 |
前条第一項各号に掲げる事項 |
2 | 前項の場合において、既に開示を受けた行政文書(その一部につき開示を受けた場合にあっては、当該部分)につきとられた開示の実施の方法と同一の方法を当該行政文書について求めることはできない。ただし、当該同一の方法を求めることにつき正当な理由があるときは、この限りでない。 |
(手数料の額等)
第 | 十三条 法第十六条第一項の手数料の額は、次の各号に掲げる手数料の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める額とする。 |
一 | 開示請求に係る手数料(以下「開示請求手数料」という。) 開示請求に係る行政文書一件につき三百円 |
二 | 開示実施手数料 開示を受ける行政文書一件につき、別表第一の上欄に掲げる行政文書の種別(第十六条第一項第五号において単に「種別」という。)ごとに、同表の中欄に掲げる開示の実施の方法に応じ、それぞれ同表の下欄に定める額(複数の実施の方法により開示を受ける場合にあっては、その合算額。以下この号及び次項において「基本額」という。)。ただし、基本額(法第十四条第四項の規定により更に開示を受ける場合にあっては、当該開示を受ける場合の基本額に既に開示の実施を求めた際の基本額を加えた額)が三百円に達するまでは無料とし、三百円を超えるとき(同項の規定により更に開示を受ける場合であって既に開示の実施を求めた際の基本額が三百円を超えるときを除く。)は当該基本額から三百円を減じた額とする。 |
2 | 開示請求者が次の各号のいずれかに該当する複数の行政文書の開示請求を一の開示請求書によって行うときは、前項第一号の規定の適用については、当該複数の行政文書を一件の行政文書とみなし、かつ、当該複数の行政文書である行政文書の開示を受ける場合における同項第二号ただし書の規定の適用については、当該複数の行政文書である行政文書に係る基本額に先に開示の実施を求めた当該複数の行政文書である他の行政文書に係る基本額を順次加えた額を基本額とみなす。 |
一 | 一の行政文書ファイル(能率的な事務又は事業の処理及び行政文書の適切な保存の目的を達成するためにまとめられた、相互に密接な関連を有する行政文書(保存期間が一年以上のものであって、当該保存期間を同じくすることが適当であるものに限る。)の集合物をいう。第十六条第一項第十号において同じ。)にまとめられた複数の行政文書 |
二 | 前号に掲げるもののほか、相互に密接な関連を有する複数の行政文書 |
3 | 開示請求手数料又は開示実施手数料は、次の各号のいずれかに掲げる場合を除いて、それぞれ開示請求書又は第十条第一項若しくは前条第一項に規定する書面に収入印紙をはって納付しなければならない。 |
一 | 次に掲げる行政機関又は部局若しくは機関が保有する行政文書に係る開示請求手数料又は開示実施手数料を納付する場合
|
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二 | 行政機関又はその部局若しくは機関(前号イからホまでに掲げるものを除く。)の事務所において開示請求手数料又は開示実施手数料の納付を現金ですることが可能である旨及び当該事務所の所在地を当該行政機関の長が官報で公示した場合において、当該行政機関が保有する行政文書に係る開示請求手数料又は開示実施手数料を当該事務所において現金で納付する場合 |
4 | 行政文書の開示を受ける者は、開示実施手数料のほか郵送料を納付して、行政文書の写しの送付を求めることができる。この場合において、当該郵送料は、郵便切手で納付しなければならない。 |
第 |
十四条 行政機関の長(法第十七条の規定により委任を受けた職員があるときは、当該職員。以下この条において同じ。)は、行政文書の開示を受ける者が経済的困難により開示実施手数料を納付する資力がないと認めるときは、開示請求一件につき二千円を限度として、開示実施手数料を減額し、又は免除することができる。 |
2 | 前項の規定による開示実施手数料の減額又は免除を受けようとする者は、法第十四条第二項又は第四項の規定による申出を行う際に、併せて当該減額又は免除を求める額及びその理由を記載した申請書を行政機関の長に提出しなければならない。 |
3 | 前項の申請書には、申請人が生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第十一条第一項各号に掲げる扶助を受けていることを理由とする場合にあっては当該扶助を受けていることを証明する書面を、その他の事実を理由とする場合にあっては当該事実を証明する書面を添付しなければならない。 |
4 | 第一項の規定によるもののほか、行政機関の長は、開示決定に係る行政文書を一定の開示の実施の方法により一般に周知させることが適当であると認めるときは、当該開示の実施の方法に係る開示実施手数料を減額し、又は免除することができる。 |
第 |
十五条 行政機関の長(第四条第一項に規定する者を除く。)は、法第十七条の規定により、内閣総務官、内閣官房副長官補、内閣広報官若しくは内閣情報官、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第十七条若しくは第五十三条の官房、局若しくは部の長、同法第十七条第一項若しくは第六十二条第一項若しくは第二項の職、同法第十八条の重要政策に関する会議の長、同法第三十七条若しくは第五十四条の審議会等若しくはその事務局の長、同法第三十九条若しくは第五十五条の施設等機関の長、同法第四十条若しくは第五十六条(宮内庁法(昭和二十二年法律第七十号)第十八条第一項において準用する場合を含む。)の特別の機関若しくはその事務局の長、内閣府設置法第四十三条若しくは第五十七条(宮内庁法第十八条第一項において準用する場合を含む。)の地方支分部局の長、内閣府設置法第五十二条の委員会の事務局若しくはその官房若しくは部の長、同条の委員会の事務総局の長、宮内庁法第三条の長官官房、侍従職等若しくは部の長、同法第十四条第一項の職、同法第十六条第一項の機関若しくはその事務局の長、同条第二項の機関の長若しくは同法第十七条の地方支分部局の長又は国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第七条の官房、局若しくは部の長、同条の委員会の事務局若しくはその官房若しくは部の長、同条の委員会の事務総局若しくはその官房、局、部若しくは地方事務所若しくはその支所の長、同法第八条の審議会等若しくはその事務局の長、同法第八条の二の施設等機関の長、同法第八条の三の特別の機関若しくはその事務局の長、同法第九条の地方支分部局の長若しくは同法第二十条第一項若しくは第二項の職に法第二章に定める権限又は事務のうちその所掌に係るものを委任することができる。 |
2 | 国立大学の学長は、法第十七条の規定により、学部(学群を含む。)、教養部、大学院に置く研究科、附置する研究所、学部附属の病院又は附属図書館の長に法第二章に定める権限又は事務のうちその所掌に係るものを委任することができる。 |
3 | 警察庁長官は、法第十七条の規定により、警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第十九条第一項の長官官房若しくは局、同条第二項の部、同法第二十七条第一項、第二十八条第一項若しくは第二十九条第一項の附属機関又は同法第三十条第一項若しくは第三十三条第一項の地方機関の長に法第二章に定める権限又は事務のうちその所掌に係るものを委任することができる。 |
4 | 行政機関の長は、前三項の規定により権限又は事務を委任しようとするときは、委任を受ける職員の官職、委任する権限又は事務及び委任の効力の発生する日を官報で公示しなければならない。 |
第 | 十六条 法第三十七条第二項の行政文書の管理に関する定めは、次に掲げる要件を満たすものでなければならない。 |
一 | 当該行政機関の事務及び事業の性質、内容等に応じた系統的な行政文書の分類の基準を定めるものであること。この場合において、当該行政文書の分類の基準については、毎年一回見直しを行い、必要と認める場合にはその改定を行うこととするものであること。 | ||||||||
二 | 当該行政機関の意思決定に当たっては文書(図画及び電磁的記録を含む。以下この号において同じ。
)を作成して行うこと並びに当該行政機関の事務及び事業の実績について文書を作成することを原則とし、次に掲げる場合についてはこの限りでないこととするものであること。ただし、イの場合においては、事後に文書を作成することとするものであること。
|
||||||||
三 |
行政文書を専用の場所において適切に保存することとするものであること。 |
||||||||
四 | 当該行政機関の事務及び事業の性質、内容等に応じた行政文書の保存期間の基準を定めるものであること。この場合において、当該行政文書の保存期間の基準は、別表第二の上欄に掲げる行政文書の区分に応じ、それぞれその作成又は取得の日(これらの日以後の特定の日を起算日とすることが行政文書の適切な管理に資すると行政機関の長が認める場合にあっては、当該特定の日)から起算して同表の下欄に定める期間以上の期間とすること。 | ||||||||
五 | 行政文書を作成し、又は取得したときは、前号の行政文書の保存期間の基準に従い、当該行政文書について保存期間の満了する日を設定するとともに、当該行政文書を当該保存期間の満了する日までの間保存することとするものであること。この場合において、保存の必要に応じ、当該行政文書に代えて、内容を同じくする同一又は他の種別の行政文書を作成することとするものであること。 | ||||||||
六 | 次に掲げる行政文書については、前号の保存期間の満了する日後においても、その区分に応じてそれぞれ次に定める期間が経過する日までの間保存期間を延長することとするものであること。この場合において、一の区分に該当する行政文書が他の区分にも該当するときは、それぞれの期間が経過する日のいずれか遅い日までの間保存することとするものであること。
|
||||||||
七 | 保存期間が満了した行政文書について、職務の遂行上必要があると認めるときは、一定の期間を定めて当該保存期間を延長することとするものであること。この場合において、当該延長に係る保存期間が満了した後にこれを更に延長しようとするときも、同様とすることとするものであること。 | ||||||||
八 | 保存期間(延長された場合にあっては、延長後の保存期間。次号において同じ。)が満了した行政文書については、国立公文書館法(平成十一年法律第七十九号)第十五条第二項の規定により内閣総理大臣に移管することとするもの及び第二条第一項に規定する機関に移管することとするものを除き、廃棄することとするものであること。 | ||||||||
九 | 行政文書を保存期間が満了する前に廃棄しなければならない特別の理由があるときに当該行政文書を廃棄することができることとする場合にあっては、廃棄する行政文書の名称、当該特別の理由及び廃棄した年月日を記載した記録を作成することとするものであること。 | ||||||||
十 | 行政文書ファイル及び行政文書(単独で管理することが適当なものであって、保存期間が一年以上のものに限る。)の管理を適切に行うため、これらの名称その他の必要な事項(不開示情報に該当するものを除く。)を記載した帳簿を磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物を含む。)をもって調製することとするものであること。 | ||||||||
十一 | 職員の中から指名する者に、その保有する行政文書の管理に関する事務の運営につき監督を行わせることとするものであること。 | ||||||||
十二 | 法律及びこれに基づく命令の規定により、行政文書の分類、作成、保存、廃棄その他の行政文書の管理に関する事項について特別の定めが設けられている場合にあっては、当該事項については、当該法律及びこれに基づく命令の定めるところによることとするものであること。 |
2 | 行政機関の長は、行政文書の管理に関する定めを記載した書面及び前項第十号の帳簿を一般の閲覧に供するため、当該書面及び帳簿の閲覧所を設けるとともに、当該閲覧所の場所を官報で公示しなければならない。公示した閲覧所の場所を変更したときも、同様とする。 |
3 | 行政機関の長は、開示請求の提出先とされている機関の事務所において、第一項第十号の帳簿の全部又は一部の写しを一般の閲覧に供するよう努めるものとする。 |
この政令は、法の施行の日(平成十三年四月一日)から施行する。
行政文書の種別 | 開示の実施の方法 | 開示実施手数料の額 | ||||
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百枚までごとにつき百円 | ||||
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一枚につき百円に十二枚までごとに七百五十円を加えた額 | |||||
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用紙一枚につき二十円(A二判については六十円、A一判については百十円) | |||||
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一枚につき百三十円(縦二百三ミリメートル、横二百五十四ミリメートルのものについては、五百三十円) に十二枚までごとに七百五十円を加えた額 | |||||
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用紙一枚につき十円 | ||||
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一巻につき三百円 | |||||
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用紙一枚につき七十円(A三判については百三十円、A二判については二百五十円、A一判については五百十円) | |||||
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一枚につき十円 | ||||
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一枚につき三十円(縦二百三ミリメートル、横二百五十四ミリメートルのものについては、四百四十円) | |||||
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一巻につき四百円 | ||||
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一枚につき百二十円(縦二百三ミリメートル、横二百五十四ミリメートルのものについては、千五百円) | |||||
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一巻につき三百円 | ||||
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一巻につき六百円 | |||||
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一巻につき三百円 | ||||
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一巻につき七百円 | |||||
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用紙百枚までごとにつき二百円 | ||||
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〇・五メガバイトまでごとにつき五百五十円 | |||||
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用紙一枚につき二十円 | |||||
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一枚につき八十円に〇・五メガバイトまでごとに二百二十円を加えた額 | |||||
|
一枚につき二百円に〇・五メガバイトまでごとに二百二十円を加えた額 | |||||
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一巻につき四千円に一メガバイトまでごとに二百二十円を加えた額 | |||||
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一巻につき千九百円(日本工業規格X六一三五に適合するものについては二千八百円、国際規格一四八三三、一五八九五又は一五三〇七に適合するものについてはそれぞれ七千二百円、九千八百円又は一万六千八百円)に一メガバイトまでごとに二百二十円を加えた額 | |||||
|
一巻につき千二百五十円(日本工業規格X六一四二に適合するものについては二千四百五十円、国際規格一五七五七に適合するものについては一万三千四百円)に一メガバイトまでごとに二百二十円を加えた額 | |||||
|
一巻につき九百八十円(日本工業規格X六一二九、X六一三〇又はX六一三七に適合するものについてはそれぞれ二千円、四千百五十円又は六千円) に一メガバイトまでごとに二百二十円を加えた額 | |||||
|
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一巻につき四百円 | ||||
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三千三百円(十六ミリメートル映画フィルムについては一万二千三百円、三十五ミリメートル映画フィルムについては一万四千円)に記録時間十分までごとに千五百五十円(十六ミリメートル映画フィルムについては三千六百五十円、三十五ミリメートル映画フィルムについては四千四百五十円)を加えた額 | |||||
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|
一巻につき七百円 | ||||
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五千二百円(スライド二十枚を超える場合にあっては、五千二百円にその超える枚数一枚につき百十円を加えた額) | |||||
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行政文書の区分
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保存期間 | |||||||||||||||||||||||
一
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三十年 | ||||||||||||||||||||||
二
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十年 | ||||||||||||||||||||||
三
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五年 | ||||||||||||||||||||||
四
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三年 | ||||||||||||||||||||||
五
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一年 | ||||||||||||||||||||||
六
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その他の行政文書 | 事務処理上必要な一年未満の期間 | ||||||||||||||||||||||
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