事業費の推移からみた辰巳ダム計画の問題点
中島土木部長の県議会答弁は重大なウソ=
》 それ(認可)以前は詳細な設計や用地補償等の下交渉などを行っていたもの
》 でございます。
資料によれば、認可以前に用地買収をおこなっている。
1999(H11)年2月議会で取り上げられた辰巳ダムの法的問題(工事実施基本計画なしの工事着工)
などに
ついて、中島浩土木部長は「大臣認可以前は買収のための測量や調査をしており、その後用
地買収に着手
した」と答弁。(質疑は別ファイル「県会質疑」参照。)
これは、「辰巳ダム建設精算設計書」(各年度の費用をまとめた決算書)をみると、根拠がなく、
ウソの
答弁をしたことをしめしている。赤色部分に注意。
表は、精算設計書をもとにまとめた(作成=渡辺)。
県にすれば、まさかこうした資料を入手されて検証されるとは思ってもいなかっただろう。
質問者からの「事前質問要旨」をもらって、河川課の事務方が作文したのであろうが、担当者も答弁
書を作るときは、きちんと資料を調べて仕事(答弁原稿作成)をしてもらいたいものである。
この「辰巳ダム建設精算設計書」は、各年度ごとにつくられた支出を詳細にまとめたものである。
枚数もかなりあり、情報公開で入手するのに費用もかかった。
当時コピー1枚が20円で、かなりの負担だった。(現在はコピー1枚、10円である。)
(渡辺 寛@ナギの会)
辰巳ダム建設精算設計書による辰巳ダム事業費の推移
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年 出費額 主な内訳 事 項
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昭和
40(1965) 河川法施行
41(1966) 犀川ダム完成
…
49(1949) 辰巳ダム可能性調査?
50(1975) 1800万 事務費、地形・地質測量、土地借上
浅野川放水路、内川ダム完成、辰巳ダム実施計画調査開始
51(1976) 1800万 測量、試験など
52(1977) 4000万 測量、試験、補償費(立木、踏み荒料)
53(1978) 5000万 測量4000万、事務費1000万
54(1979) 5000万 測量4000万、事務費1000万
55(1980) 2000万 測量、試験など
県文化財保護審議会が「建設やむなし」と幻の決定
56(1981) 2000万 測量、試験など
57(1982) 9900万 測量、試験など
58(1983) 9900万 測量、試験など
県はこの年を「工事着工」としている
59(1984) 1億2000万 測量、試験など
建設省より総事業費123億円に
60(1985) 1億2700万 測量、試験など
61(1986) 1億5000万 測量、試験など
62(1987) 1億5000万 測量、試験など
アセスメント調査書公表
63(1988) 1億5000万 測量、試験など
平成
1(1989) 3億 土地補償費 2億3899万:344a 用地買収交渉開始※注
2(1990) 7億 土地補償費 5億9619万:
3(1991) 2億3000万 土地補償費 1億1796:774a 辰巳ダム大臣認可※注
4(1992) 2億3000万 測量試験 1億4907万、補償、付替道路
付替道路工事着手
5(1993) 4億 補償 2億1075万:237a、測量試験(1億7089万)
6(1994) 4億 土地 2億3950:650a、付替道路など
7(1995) 4億 土地 2億9000万、事務所建設
4598万、測量試験 3890万
8(1996) 4億5000万 土地 2億2913万、事務所
1億、測量 5664万、道路 5373万
9(1997) 4億2000万 土地 2億8666万、道路
4111万、事務所 2345万、測量6107万
10(1998)
11(1999)
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平成9年までの事業費総額は、46億4100万円
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