◆全責任取る形で服役
◆指示した人物が他に?
【記事の要旨】
現在の天狗橋は三代目。2代目が天狗橋事件で落ちた。
控訴審で実刑判決、最高裁でも上告棄却、全責任をとる形で服役した竹島県道路課長。
金沢工業専門学校(金大工学部の前身)を主席卒業後、内務省入省のキャリア組である。他の部課長のように連れ立って夜の街を飲み歩くことはなく、仕事一筋の性格だった。正義感の強いエリート課長が「すべては自分の責任」と勇気を出して事件にはまってしまったという、うがった見方もある。
県議会議長が語る。
「災害を担当するのは砂防課長だ。竹島君は何も知らなかった。あれはえん罪だ。」
県土木出張所長が語る。
「竹島さんには気の毒なことをした。確かに竹島さんから工作の指示を受けた。しかしそれ以上に強く命令した人物がいた。当時の砂防課長だ。」
砂防課長の関与は、竹島課長が裁判の中で一切証言しなかった。しかし事件から4年後、この砂防課長が県道を故意に破壊して逮捕、県庁を退職している。
当時の副知事、元金沢市長・土井登氏は語る。
「私は今でも竹島君の正義を信じます」
s61.2.6(縮刷版2月 149頁)
もどる
|