今も道路課長無実説(天狗橋事件その5)



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◆全責任取る形で服役
◆指示した人物が他に?

【記事の要旨】
 現在の天狗橋は三代目。2代目が天狗橋事件で落ちた。
 控訴審で実刑判決、最高裁でも上告棄却、全責任をとる形で服役した竹島県道路課長。
 金沢工業専門学校(金大工学部の前身)を主席卒業後、内務省入省のキャリア組である。他の部課長のように連れ立って夜の街を飲み歩くことはなく、仕事一筋の性格だった。正義感の強いエリート課長が「すべては自分の責任」と勇気を出して事件にはまってしまったという、うがった見方もある。
 県議会議長が語る。
 「災害を担当するのは砂防課長だ。竹島君は何も知らなかった。あれはえん罪だ。」
 県土木出張所長が語る。
 「竹島さんには気の毒なことをした。確かに竹島さんから工作の指示を受けた。しかしそれ以上に強く命令した人物がいた。当時の砂防課長だ。」
 砂防課長の関与は、竹島課長が裁判の中で一切証言しなかった。しかし事件から4年後、この砂防課長が県道を故意に破壊して逮捕、県庁を退職している。
 当時の副知事、元金沢市長・土井登氏は語る。
 「私は今でも竹島君の正義を信じます」

s61.2.6(縮刷版2月 149頁)

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