天狗橋はなぜ落ちた(連載その1)



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◆県関係者ら9人が逮捕
◆「監督が橋を壊せという」


【記事の要旨】
 天狗橋は過去に暗い歴史を背負っている。真相はやみの中に包まれている。
 昭和25年11月11日の午前10時ごろ。補修中のつり橋が大音響とともに川中に墜落した。2名死亡、8人が重軽傷を負った。金沢地検が不審を抱いたのは事件直後。「これはおかしい。ピンときた。ワイヤがはずされている。誰が見ても不自然」。
 県職員や業者9名が往来妨害致死傷容疑で逮捕された。
 その年9月、ジェーン台風がきた。この台風に目を付け、天狗橋が台風で壊されたことにして国に災害復旧費を申請し、橋を鉄骨に付け替えようとした。工作は50名ほどで実施。少々傾けようとしたが、業者が未熟で落ちた。以後10年、裁判が続けられた。

s61.2.1(縮刷版2月 3頁)

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