2002.9.1
水泥棒が毒を撒く!
百万石まつり前日、兼六園で大量の農薬散布

 NHKの大河ドラマと金沢百万石まつりのイベントで、久しぶりに賑わっている兼六園。
 2002年6月7日、まつりが開幕したのだが、この前日、松食い虫の防除のため、兼六園で大量の農薬散布が行われた。

 農薬散布の状況は次のとおり。
@閉園した午後6時〜9時半、園内と外周部の松500本余に農薬散布した。
A例年しているが、たまたま6日になった。
B必要な濃度に希釈しているから問題はない。
C薬害対策のため、散布後、マツ以外の樹木を洗浄した。
D周辺歩道に誘導員を配置し、通行人にかからないようにした。
E農薬が乾燥する時間をとった。
F事前に園の出入り口に告知した。

 これについて、農水省農薬対策室は市民グループからの問い合わせに対し、「不特定多数の人が集まる前日の散布は、法律以前の問題だ」とあきれ、今後の改善を求めているという。
 この問題、石川県が長年続けてきた人命(健康)軽視の兼六園管理のあり方や、前年の「都市緑化フェア」での低草木伐採、あるいは金沢市の農薬によるアメリカシロヒトリ防除と密接な関連がある。

 なお、「水泥棒」という表現は、本会が県に対して行った「兼六園の水使用は違法ではないのか?」と公開質問した席上、県河川課担当者からの言葉。「水泥棒だと指摘されていることでもあり、調査し、回答したい」との発言から借りたものだが、この表現には賛成したい。
 単純に言えば、今回の「事件」は、「水泥棒が毒を撒く!」と表現すると理解しやすい。法にも道理にも無頓着、全く別の価値観で兼六園の管理がなされていることを証明するものだ。
 兼六園や金沢城址の管理について、別途資料を整理しまとめていきたい。
(2002.9.1 渡辺 寛@ナギの会)

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